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考え方と技術

粘・接着剤の除去 1
removal of adhesives

デンプン系の接着剤を水だけで

「糊」などのデンプン系の接着剤を除去して貼付物を剥がすには、水で接着剤を溶解するのが一般的な方法です。大抵はこの方法で除去できます。可能ならばヨウ化カリウム澱粉反応で確認し、クリーニング用の洗浄液を上限40℃まで温め、浸漬、塗布、ホット・ミスト等の方法で固着した接着剤に与え、溶かしてゆきます。

酵素入りの湿布で

しかし、経時老化してしまったデンプンが酸化等で変質し、除去するのが困難な場合もしばしばあります。デンプンだけに作用し、他の部分には影響を与えない酵素(α-アミラーゼ)を使ってデンプンを分解する方法は昔から使われてきましたが、温度やpHの調整が難しいこと、残留酵素がうまく除去できない等の問題が指摘されてきました。アミラーゼを含ませた湿布(enzyme poultice)はこうした問題を解決する方法として、ヨーロッパのコンサーバターが協力して開発したものです。水の使用を最小限に抑えられる利点もあります。発展途上ですが、今後が楽しみな技術です。

■ Bluher, A. et al. (1999) Eine gebrauchsfertige Enzymkompresse zur Ablosung von Starkekleisterverklebungen
http://palimpsest.stanford.edu/iada/ta99_139.pdf

■ Schwarz, I. (2000) Pre-packaged α-Amylase Poulticing System: Albertina-Kompresse. The Book and Paper Groupe Annual 19. 19-26.
http://aic.stanford.edu/sg/bpg/annual/v19/bp19-26.html

■ Decoux, S. (2002) Enzymes Used for Adhesive Removal in Paper Conservation: a literature review. Journal of the Society of Archivists 23:2, 187-195.

上、中: アミラーゼ湿布で貼付物を除去する
下: アミラーゼ湿布の適用法:1. 重し、2. ポリステルフィルム、3. 水を含ませた濾紙、4. アミラーゼ湿布、5. 間紙、6. 除去対象のデンプン系接着剤(Schwartz 2000)

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