ほぼ日刊資料保存

必也正名乎

図書館やアーカイブ等の資料保存に関する世界のニュースを伝える、ほぼ日刊のページです。 土日・祝日は休刊します。 リンクも引用も自由です。

2005 年 6 月 のアーカイブ

2005年6月30日(木)

コンサベーションのための接着剤の国際会議アブストラクト

今年5月25-27日にハンガリー・ブダペストの国立図書館で開催されたコンサベーションのための接着剤の国際会議This will Stic Forever; Attaching &Releasingでの発表のアブストラクトがまとまった。19の発表の全文は近く刊行されるIADAの機関誌PapierRestaurieung に掲載される(英文)。


This Will Stick Forever; Attaching & Releasing
http://palimpsest.stanford.edu/iada/ta05a_t.html


この会議の模様を、参加したシュースター・石井律子氏(在ドイツ)が、修復家の集いの「海外しゅうふく事情」に寄せている。


ブダペストの国際シンポジウム“Adhesive“
http://www.shufuku.gr.jp/kb/kb.cgi?b=forum4&c=e&id=82

2005年6月30日(木)

被災資料の救助シンポジウムのアブストラクトも

今年6月2-4日にドイツのライプチヒで開催されたRestaurierung von Brand- und Wasserschäden のアブストラクトもIADAのホームページに掲載された。


Restaurierung von Brand- und Wasserschäden, Tagung der Herzogin Anna Amalia Bibliothek Weimar & Symposium des European thematic network"transitional metals in paper" (MIP)
http://palimpsest.stanford.edu/iada/ta05b_t.html

2005年6月30日(木)

雑誌『情報の科学と技術』は電子ジャーナルの現状を

「情報の科学と技術」最新号(Vol. 55, 2005,No.6)は特集=電子ジャーナルの現状。電子ジャーナルの普及は目覚しく,また,それを取り巻く環境もかなり変化してきた。例えば,電子ジャーナルを出版する側では,「オープン・アクセス」や「セルフ・アーカイヴ」といった新たな潮流に対応するために,様々なモデルを模索している。また,図書館にも,電子ジャーナルの契約タイトル増大に伴い,電子資源特有の情報をシステム的に管理することが求められている。特集では,電子ジャーナルの現状を客観的な数字を用いて概説した総論をはじめとして,主に出版社側のビジネスモデルと電子ジャーナル管理の事例,標準的なツールを取り上げた。

 

・総論:電子ジャーナルの現状–加藤信哉
・オープンアクセス:大学出版局の見解、「根拠がポリシーを作るのか,ポリシーが根拠を作るのか?」–マーティン・リチャードソン
・エルゼビアの電子出版戦略–高橋昭治
・慶應義塾大学における電子ジャーナル管理の現状と展望~EJアクセシビリティを中心として–田邊稔,山田雅子
・電子ジャーナルの導入とその影響について―九州大学の例–渡辺由紀子
・電子情報資源管理システム(ERMS)–伊藤裕之

 


情報の科学と技術
http://www.infosta.or.jp/journal/journal.html

2005年6月27日(月)

フランス国図のコンサベーション–水性洗浄、キャスティング、表打ち等を紹介

フランス国立図書館のコンサベーション部門のページでは、紙媒体資料を対象にした治療的な処置(Conservation : traitements curatifs)の例として、水性洗浄と脱酸性化、繊維キャスティングによる損失部補填ほか、同部門が実施している技術を紹介している。特に目新しいものはなく、8つの技術のうち最後のを除く7つはイギリス、アメリカ、、ドイツ、デンマークのコンサーバターがこの20年ほどの間に開発し、欧米の、あるいは弊社のような工房で普通に実践している技術だが、フランスのコンサベーションの現在がわかり、興味深い。


水性洗浄と脱酸性化(Le nettoyage aqueux et la désacidification)

 

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補填、表打ち等の紙力強化の前段階として不可欠の資料の水性洗浄と脱酸性化処置。汚れだけでなく、紙中の経時劣化物を紙から追い出す洗浄の後に、紙中にアルカリを入れるのが脱酸性化。(PDF 88KB)

 

 

欠損部の紙繊維による補填(Le colmatage)

 

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紙の繊維を水頭差の吸引力で欠損部に補填するリーフキャスティング機による方法と、サクション(吸引)テーブル上で資料の穴、破れ等の欠損部に手作業で充填する方法。(PDF 153KB)

 

表打ち(Le doublage)

 

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極薄の和紙またはマニラ麻紙による傷んだ紙の表打ちによる強化法。(PDF 106KB)

 


間剥ぎ(Le clivage):

 

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一枚の紙を、厚みの真ん中で引き剥がし、二枚にして、中に別の紙や不織布を挟み、再び張り合わせて一枚に戻す技術。(PDF 166KB)

 

 

分離した表紙の本体との再接合(Le rattachement des plats):

 

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後々の本格的な修復処置を前提にした、利用時に支障のない程度の強化を目的にした接合方法と、ボードの厚みの中に溝を設えて背からの綴じの支持体を挿入する本格的な方法。(PDF 187KB)

 


パーチメントを表装材にしたコンサベーション製本(La reliure de conservation)

 

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いわゆるリンプ・ベラム製本のコンサベーションへの応用。本体以外の表紙部材がなくなっているもの、製本がこわれていて、なおかつ製本自体に歴史的な価値が無いもの、同じ製本の中に別のドキュメントが含まれているものなどを対象に、よりフレキシブルで丈夫な製本に改装する。(PDF 142KB)

 

 

古典籍の革装幀部位を和紙で修復する(Le traitement de conservation des reliures anciennes en cuir effectué avec du papier japonais)

 

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革を革で直すのではなく、絡みが良く、成形がしやすく、丈夫な和紙を革のように使って直す。(PDF 196KB)

 

 

古典籍の革装幀を革で修復する(Le traitement de conservation des reliures anciennes en cuir effectué avec du cuir)

 

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昔から行われている革装幀本の修復法。(PDF 190KB)

 

 

La restauration traditionnelle
http://www.bnf.fr/pages/infopro/conservation/cons_traitement_trad.htm

 

2005年6月27日(月)

ICA、UNESCO、IFLA がイラクの文化財保護で協力

国際公文書会議(ICA)、UNESCO(国際連合教育科学文化機関)、IFLA(国際図書館連盟)はイラクの文化財保護を推進するためUNESCOの国際協力委員会(ICC)を中心にした協力体制をとることになった。2003年に設置された同委員会はイラクの文化財保護のためのインフラと専門家によるネットワークの提供を目的にしている。IFLAとICAは、イラクの図書館、文書館資料の保存と保護のための教育資材とセミナーの開催を担当する。


ICA works with UNESCO and IFLA to safeguard Iraqi cultural heritage
http://www.ica.org/news.php?pnewsid=292&plangue=eng

2005年6月27日(月)

デジタル資料保存リポジトリの動向-PREMISの活動と調査を元に

国立国会図書館の『カレントアウェアネス』(No.284 2005年6月20日)は栗山正光氏(常磐大学人間科学部)による「デジタル資料保存リポジトリの動向」を掲載している。「リポジトリ」(repository)とは「ある機関の教員、、研究職員、学生により想像された知的生産物のデジタル・アーカイブ」の由。PREMIS(PREservation Metadata: Implementation Strategies)はOCLC((Online Computer Library Center, Inc.)とRLG(Research Libraries Group: 研究図書館連合)が支援し、2003年に設置されたワーキング・グループで、保存
メタデータのコア要素を定めること、実践の所詮略を検討・評価することが目的。


デジタル資料保存リポジトリの動向
http://www.ndl.go.jp/jp/library/current/no284/CA1561.html


PREMIS
http://www.oclc.org/research/projects/pmwg/

2005年6月24日(金)

芸備地方史研究会–被爆60年と史・資料保存で7月にシンポジウム

2005年度芸備地方史研究会大会は「被爆60年と史・資料保存-現状と課題を考える-」をテーマに2005年7月3日(日)、広島県情報プラザ(広島市中区)で開催される。参加自由。講演は次の3つ。

 

建造物の観点から–石丸紀興氏(広島国際大学教授)
文献資料の観点から–宇吹暁氏(広島女学院大学教授)
モノ資料の観点から–高野和彦氏(広島平和記念資料館副館長)


関連企画として県立図書館企画展「被爆建物を巡る60年」、県立文書館企画展「さまざまな原爆資料」が予定されている。


芸備地方史研究会
〒739-8522 東広島市鏡山1-2-3
広島大学文学研究科日本史学研究室内(A503)
Tel:(082)424-6643(FAX兼用)
E-mail: geishi28@yahoo.co.jp

2005年6月23日(木)

UNESCO「世界の記憶」遺産に24ヶ国の29コレクションを登録、直指賞も決定

UNESCO(国連教育科学文化機関)はこのほど、新たな世界の記憶(The Memory of the World)遺産として25ヶ国の29記録物コレクションを登録することを決めた。このなかには今回初めて登録されることになったアルバニア、アゼルバイジャン、コロンビア、イタリア、レバノン、ナミビア、ポルトガル、スウェーデン、ウクライナ、英国、アメリカが含まれる。また記録形態も手稿文書をはじめ、書籍、手紙、映画フィルム、楽譜、地図と幅広い。これら各国のコレクションが加わることにより、同遺産の総数は120になる。また、同時にUNESCOは、世界初の活字印刷である韓国の『直指心体要節』にちなんで昨年制定した直指賞の対象にチェコスロバキア国立図書館を選定し、3万ドルを贈ることを決めた。


新しい「世界の記憶」は次の通り。


Albania – Codex Beratinus 1 and 2, of the 6th and 9th centuries respectively
Austria – Collection of Gothic Architectural Drawings
Austria – Brahms Collection
Azerbaijan ? Medieval manuscripts on medicine and pharmacy
China – Golden Lists of the Qing Dynasty Imperial Examination
Colombia – Negros y Esclavos archives
Cuba – Fondo “Jose Marti Perez”
Egypt ? Deeds of Sultans and Princes
France and the United Kingdom – The Appeal of 18 June 1940
France – Introduction of the decimal metric system, 1790-1837
France – Lumiere Films
Germany – Kinder und Hausmarchen (Children’s and Household Tales of the
Grimm Brothers)
Hungary (and other nations)- Bibliotheca Corviniana.
India – Saiva Manuscripts in Pondicherry
Italy – The Malatesta Novello Library
Kazakhstan – Nevada-Semipalatinsk, the International Anti-Nuclear Movement
Lebanon – Evolution of the Phoenician Alphabet
Lebanon – Commemorative stela of Nahr el-Kalb, Mount Lebanon
Mexico – Biblioteca Palafoxiana
Namibia – The Hendrik Witbooi Papers
Norway – Roald Amundsen’s South Pole Expedition (1910-1912) film.
Portugal ? Letter from Pero Vaz de Caminha
Serbia and Montenegro ? The Miroslav Gospel – Manuscript of 1180 A.D.
Sweden – Astrid Lindgren Archives
Sweden ? Emmanuel Swedenborg Collection
Trinidad & Tobago – C.L.R. James Collection.
Ukraine – Collection of Jewish Musical Folklore (1912-1947)
United Kingdom – The Battle of the Somme film of 1916
United States of America supported by Germany – Universalis cosmographia
secundum Ptholomaei traditionem et Americi Vespucii aliorumque Lustrationes


Twenty-Nine New Documentary Collections Inscribed on the Memory of the
World Registe
http://portal.unesco.org/ci/en/ev.php-URL_ID=19320&URL_DO=DO_TOPIC&URL_SECTION=201.html

2005年6月22日(水)

アート・ドキュメンテーション学会–未整理の写真資料の整理と保存で研究会

アート・ドキュメンテーション研究会(JADS)第47回研究会は「アーカイブズ入門未整理の資料写真類とどうむきあうか」として、7月8日に、横浜市歴史博物館・研修室(神奈川県横浜市中区)で開催する。"古写真"ではなく"資料写真"、すなわち現在のプリントとフィルム原板(ポジ・ネガ)を整理・保存し活用していく際の基本的な知識や手法をとりあげる。


詳細はJADSの以下のページに
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jads/

2005年6月22日(水)

国立公文書館–合併市町村の公文書等の保存に関して総務大臣に要請

国立公文書館(菊池光興館長)はこのほど麻生太郎総務大臣に対して、市町村合併時における公文書等の散逸や安易な廃棄を防止し、公文書等の的確な引継ぎと適切な保存が図られるよう要請をした。同館では今年5月に、地方公共団体の公文書館、都道府県文書主管課及び合併市町村に対して「合併時の公文書保存に関するアンケート」を行った。その結果、合併時に公文書等が的確に引き継がれているとは言い難い状況にあることが明らかになった。


http://www.archives.go.jp/news/050616.html

2005年6月22日(水)

福島県歴史資料館–資料館の日常を紹介するブログを新設

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福島県歴史資料館は21日、同館の日常業務をきめ細かく紹介する「ブログdeしりょうかん」を、同館のサイト内に新設した。


http://www.history-archives.fks.ed.jp/blog/

2005年6月20日(月)

マテリアルライフ学会–コロタイプの耐候性、内装木材からのVOCの影響 ほか

マテリアルライフ学会第16回研究発表会・特別講演会が2005年6月2~ 3日に桐生市で開催された。同予稿集から紙媒体記録資料の保存に関連の深い発表を紹介する。以下の名前は当日の発表者名のみ。(文責:木部徹)


小谷尚子(東北芸術工科大学大学院、現・有限会社資料保存器材)ほか「リモートプラズマ装置を用いたラジカル照射によるシアノタイプとジアゾタイプの性質について」
複写資料の青写真(シアノタイプ)と青焼き(ジアゾタイプ)は近代資料として大量に残されているが、その性質や劣化挙動の情報が少なく、保存処置方法を決定するのが難しいのが現状である。ここでは、数十年を単位とする長期自然劣化を想定した促進劣化法としてのラジカル照射による劣化挙動を見た。4種のシアノ、ジアゾのサンプルに10~160分、照射し、色彩測定、pH測定、SEMによる観察をしたところ、ジアゾはいずれも退色が著しいが、シアノは変退色しにくいことが解った。160分照射のサンプルをSEMで観察したとこ
ろ、ノンバッファー紙を使用したシアノは、シアノ青色とその基質のノンバッファー紙では両者の状態に差が見られた。すなわちシアノタイプの紙繊維にはほとんど劣化がみれれないが、ノンバッファー紙の紙繊維には亀裂が入り、フィブリルが切断されていた。プルシアンブルー着色は繊維を保護していると予想される。ジアゾも同様。pH測定は、ジアゾ湿式以外は照射時間ごとに低下したが、同湿式は低下が抑えられた。これは現像液中の物質によるのではないか。アゾ基は還元によっても電子を受け取り解裂するのでラジカル照射 によるジアゾタイプの退色には同様な反応が生じていると考えられる。さらにUVライトとの比較を見ると退色方向が類似しており、UVによるラジカル反応が続いて生じて種々の素反応が起こる現象がリモートプラズマ試験でも再現され、この方法により極めて短時間で光劣化の傾向を掴むことができた。
(予稿集p.101-102)

 

 


及川規(東北歴史博物館)ほか「ベイスギ材、スプルース材、キリ材、スギ材の各揮発成分とその文化財への影響」

内装材や塗料、接着剤からの揮発成分による影響は多くの検討がなされているが、収蔵庫の内装に使う木材からの揮発成分にも注目が集まっている。ベイスギ材は収蔵庫内装の「推奨材」であるが、空気環境が著しく酸性傾向を示し、ケミカルフィルターでも長期間改善されなかった(東北歴史博物館の例)。これを契機に筆者らは博物館収蔵庫で多用されるいつくかの材木の影響と変質因子、および除去方法で検討を始め、いくつかの知見を発表してきた。今回は、ベイスギ材など内装あるいは保管容器に多用される四種の木材の揮発成分の特徴と影響、特にベイスギ揮発成分中の変質因子の推定を総括した。その結果、①樹種により影響は大きく異なり、ベイスギ>スプルース>>キリ≒スギの順で大きい、②樹種により揮発成分の特性は大きく異なり、低沸点成分の多いベイスギの影響は大きい、③TVOC量は、文化財の変質には、あまり大きな影響は与えない、④酢酸やホルムアルデヒドを多く含む樹種で影響が大きい、⑤蜜陀僧(酸化鉛)は酢酸を多く含む樹種で影響が大きい、⑥鉛白と緑青は、ベイスギ作用系とヒノキチオール作用系で、類似した変色傾向を示す、⑦緑青に対するベイスギ揮発成分中の変質因子はヒノキチオールである可能性が高い。なお、鉄と銅についてもヒノキチオールは同様の結果を得ており、鉛白も同様の可能性が高く、今後精査する予定。(予稿集p.103-105)

 

 


瀬岡良雄(富士写真フイルム)ほか「カラーコロタイプ印刷物の耐候性」
カラーコロタイプは精巧なレプリカを作る方法であるが、これまでその耐候性の明確な報告がなかった。今回、便利堂で使用しているインクの耐候性を、実際に展示されている状態を想定して検討するとともに、耐候性向上を目指した改良結果を報告する。サンプルはカーボンブラック、ファーストイエロー等5種を印刷機に装填し、三椏、楮、上質紙の3種に印刷、屋内での窓ガラス越し太陽光を想定した条件(光源はキセノン)で耐候性試験を行った結果、大部分がブルースケール(BS)7,8級で非常に堅牢だった。ただ、一部(キナクリンレッド)が4, 5級のものもあり、特に鮮やかな色は注意してディスプレイする必要がある。(予稿集p.107-108)

 

 

マテリアルライフ学会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/mls/

2005年6月20日(月)

マテリアルライフ学会-ケミルミネッセンス研究会を発足

マテリアルライフ学会はこのほどケミルミネッセンス研究会を発足させた。委員長は木村潤一氏(JK リサーチ)。


http://wwwsoc.nii.ac.jp/mls/

2005年6月16日(木)

英国図書館、電子化した所蔵論文900万点のネット頒布サービスを開始

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6月15日付の『カレント・アウェアネス-E』(国立国会図書館関西館図書館協力課編集・発行)によると、英国図書館(British Library)は所蔵資料の複製頒布サービスBritish Library Direct に、所蔵論文を電子化したものをネット上で決済し、PDFで提供する新しいサービスを加え、6月1日から開始した。現時点での対象雑誌は2万タイトル、論文数は900万点。5年ぐらい前からの掲載論文になる。これに毎月1万5千点が加わるという。あらかじめ利用者登録を行い、ネット上で論文を検索し、クレジットカードで決済するのは、他の「ネットで購入」方法と同様。


British Library Direct
http://direct.bl.uk/bld/About.do

 


■資料保存関連の論文は
資料保存関連の刊行物のタイトルが全て網羅されているわけではないが、Restaurator やPaper Conservator はすでに盛り込まれている。また、例えばdeacidification(脱酸性化) でタイトル検索をすると、ポーランドで最近発行されたPRZEGLAD PAPIERNICZY (2005年)に、日本の大量脱酸技術DAE 法を評価したDeacidification of Papers Samples from 19th and 20thCenturies with DAE Method という新しい論文が掲載されていた。英米仏だけでなく、各国の雑誌をきめ細かく網羅しようとしているようだ。ちなみにこの論
文をダウンロードする場合は、著作権料は5 ポンド、これに頒布手数料が加わり、総額で12.5ポンドになった。すぐにダウンロードできる論文と、申し込んでから最長24時間かかるものとがあり、この論文の場合は後者。

 


国会図書館の『カレント・アウェアネス-E』は国内外の図書館界および図書館情報学の動向を紹介するメールマガジン。毎月,第1,第3水曜日に発行される。購読申し込み等は以下で。
http://www.ndl.go.jp/jp/library/cae/cae_toroku.html

2005年6月15日(水)

名古屋大図書館–脱酸性化、インク焼け処置等の修復でワークショップを26日に

名古屋大学附属図書館は第4回ワークショップとして「紙資料の保存修復」を開催する。


日 時: 2005年6月24日(金) 午後3時~5時
場 所: 名古屋大学附属図書館5階多目的室(参加自由・参加費無料)
テーマ: 紙資料の保存修復-伝統技術の応用と新しい技術の開発-
報告者: 金山正子氏(元興寺文化財研究所)
主内容: 保存修復、漉嵌(すきばめ)法、脱酸処理、インク・コロージオン


当日参加も可だが、資料準備の都合上、6月20日(月)までに、氏名・所属ま
たは住所を添え、電話・FAXまたはメールで下記宛に。


連絡先:名古屋大学附属図書館
Tel:052-789-3667(庶務掛) / FAX:052-789-3693
E-mail: shomu@nul.nagoya-u.ac.jp

2005年6月14日(火)

Amazon、MIT製作の世界最大の本『ブータン王国』をネットで販売へ

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アマゾンはこのほど、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディア・ラボのマイケル・ハウレイ(Michael Hawley)が作成した世界最大の本『ブータン』(Bhutan:A Visual Odyssey Across the Last Himalayan Kingdom)の独占的な販売権を獲得し、ネットを通じての販売に乗り出した。同書は5×7フィート、150パウンド。ハウレイとFRIENDLY PLANET のスタッフが撮影したブータン王国の人々の暮らしや習俗の写真が収められている。アマゾンでの価格は1万5千ドル。注文から入手まで1~2ヶ月かかるという。

Now Available Exclusively At Amazon.com:
http://web.media.mit.edu/~mike/fp/bhutan/index.php


Bhutan: A Visual Odyssey Across the Last Himalayan Kingdom
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B00016CAZ6/qid=1102772604/sr=1-2/ref=sr_1_2/102-9299533-9699313?v=glance&s=miscellaneous


MIT’s Michael Hawley creates world’s largest published book
http://web.mit.edu/newsoffice/2003/hawley.html

2005年6月13日(月)

『書写材料の耐久性』会議予稿集全文がPDFで– 主要論文を本紙で逐次紹介

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昨年(2004年)11月にリュブリアナ(スロベニア)で開催された国際会議「書写材料の耐久性」(Durability of Paper and Writing) の予稿集全文がPDF で刊行された。無料でダウンロードできる。MIP、InkCor、Papylum という三つの国際協力研究テーマにかかわる諸テーマ(インク焼け対策、紙の劣化と耐久性の非破壊分析法、リーフキャスティング時の紙力強化等)での発表が並び、紙媒体資料のコンサベーションの「現在」がほぼ一望できる。第2回会議は2007年に予定されている。


Durability of paper and writing
http://www.paperdurability.org/


PROCEEDINGS OF THE CONFERENCE (PDF 1.1MB)
http://www.paperdurability.org/proceedings.html

 

2005年6月10日(金)

自動ページ捲りスキャニングからOCRによるデジタル化までの一貫システム

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6月24日からシカゴで開催されるアメリカ図書館協会年次大会・資料保存管理分科会のテーマは「資料保存を自動化する」(Automating Preservation)。ロボットを使って自動的にページ捲りをする自動スキャニング機と、スキャニングした画像からのOCRによるテキスト化までを一貫して行っているノースウェスターン大学とスタンフォード大学の事例が発表される。

 

このうちノースウェスターン大学のは米キルタス社の自動ページ捲りスキャン・ブック・スキャナー(Kirtas robotic page-turning book scanner)によるもの(上記画像)。一時間に1,200ページを、人間が捲るよりも「優しく」捲り、スキャニングするという。

 

Kirtas 社のホームページは以下に。
http://www.kirtas-tech.com/index.asp


Northwestern 大学の事例は以下に。
http://www.kirtas-tech.com/uploads/other/NorthwesternRelease10_29_041.pdf


なお、このシステムはこの7月に東京ビッグサイトで開催されるデジタルパブリッシング・フェア2005でも、プロダクトテクノロジー社(名古屋)から出品される。
http://www.pro-tech.co.jp/kirtas/index.htm

 


一方、スタンフォード大学のシステムは同館が推進しているデジタル図書館計画(Digital Library Program)の一貫で、デジタイジング・ライン(DL)と呼ばれている。一時間に1,160ページを自動的に捲り12S デジタルカメラで取り込み、600DPIの白黒、グレイスケール、カラーTIFF画像を作る。また最終的な出力としてPDF画像とテキスト形式にし、検索可能な形にして、同大学の教育と研究に活かすというもの。事前調査から最終出力までの全行程が詳細に同大学のサイトに掲載されている。


Robotic Book Scanning at Stanford University
http://www-sul.stanford.edu/depts/dlp/bookscanning/

 

 

2005年6月9日(木)

東京文化財研究所–日本画修復材料への科学的アプローチで7月に研究会

東京文化財研究所は第35回文化財保存修復研究協議会「伝統的日本画修復材料への科学的科学的アプローチ–近年の動向」を7月29日(金)に開催する。古糊、和紙等での最近の研究成果が発表される。参加申し込み等の詳細は下記へ。


http://www.tobunken.go.jp/~shufuku/jpn/new/kyogikai.htm

2005年6月8日(水)

ICI–バロウの蔵書や機器を、縁の深いバージニア州立図書館へ寄贈

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Universal Book Tester

 

アメリカの大手図書館製本会社ICI 社(ICI Binding Coope-ration)はこのほど、同社が保有していたJ. W. バロウ(1904-1967) の蔵書と技術文献の約300点を、バロウと縁の深いバージニア州立図書館に寄贈した。同図書館ではこれら蔵書を貴重書コレクションとして長期に保存ししてゆく。また、バロウ修復研究所が開発したいくつかの試験機器についても同図書館のコンサベーション部門に置いた。


J. W. バロウは近代の酸性紙を使った紙媒体記録資料の劣化を指摘するとともにその克服策である脱酸性化の実用的な技術開発、そしてこれからの記録用紙としての耐久紙(パーマネント・ペーパー)の開発を行ったパイオニア。これらの研究はバロウが修復家として所属したバージニア州立図書館で緒が開かれた。その後バロウは自前の研究機関W. J. Barrow ResearchLaboratory を持ち、ここでユニバーサル・ブック・テスター等のユニークな試験機器を開発するなどで、資料保存の発展に寄与した。


Behind the Scenes: Barrow Collection Donated to the Library of Virginia
http://www.icibinding.com/titlepage/tp-05-1-4.htm


Barrow, William J. ( 1904-1967 )
http://palimpsest.stanford.edu/don/dt/dt0239.html


William James Barrow: A Biographical Study of His Formative Years and His
Role in the History of Library and Archives Conservation From 1931 to 1941
http://palimpsest.stanford.edu/byauth/roggia/barrow/


安江明夫「<変革の保存学>序説–ウィリアム・バローと金谷博雄」
http://www.hozon.co.jp/cap/con-con/archives/conconlib/yasue03.htm

2005年6月6日(月)

東文研–臭化メチル全廃後の生物被害対処「IPM」講座を東京、京都、九州で

独立行政法人文化財研究所・東京文化財研究所は、6月から11月にかけて全国三カ所で「文化財保護行政担当者のためのIPM入門-臭化メチル全廃後の生物被害対処」研修講座を開催する。対象は教育委員会文化財係等、保護行政等に携わる方(事務職含む)、定員は各会場100名まで。申し込み等の詳細は下記のページで。


http://www.tobunken.go.jp/~hozon/ipmlecture/ipmtop.htm