チェーザレ・ブランディのTeoria del restauroの日本語訳が『修復の理論』として三元社から出版された。現在の文化財のコンサベーションの理論的な基礎を据えたCesare Brandiの主著。長くローマのIstituto Centrale per il
Restauroを指導してきた。
Brandi は多くの著作を発表してるが、今回日本語訳されたのは修復の科学技術や技法を説くものではなく、いわば修復倫理哲学。以下は三元社の案内から。
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修復家とは、「臨床医のように目はしが利き外科医のように慎重で腕のたつ」(C.ブランディ)者である。ブランディにとって、より本来的な意味での修復の目的は作品を原初の様相に戻すことではなく、原初の様相のうちで残っているものやそれが時の経過する中で蒙った変更に最大限の読み取りやすさと享受しやすさを取り戻させることであるから、[……]修復家は、職人でも芸術家でもなく常に歴史分野の専門の助けを仰ぎ指導を受けながら、このように複雑な職務をもっとも適切な形で完遂できるように「手わざの知恵」をそなえた教養ある「技術者」でなくてはならない[……]。(G.バジーレ、序文より)
本書は修復の科学技術や技法を説くものではない。芸術作品や文化財の保存・修復が実行される以前、あらかじめ省察を必要とする理念を問題とする。わが国でも高松塚古墳、キトラ古墳の保護・継承をめぐり議論が高まる中、参照すべき必携の書である。
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『修復の理論』
チェーザレ・ブランディ/著
小佐野重利/監訳
池上英洋+大竹秀実/訳
本体3000円+税
A5判並製/288ページ/ISBN4-88303-159-4
http://www.sangensha.co.jp/allbooks/index/159.htm
訳者の一人、池上英洋氏による紹介
http://blog.livedoor.jp/ikedesu/archives/cat_740541.html
大竹秀実・二神葉子「欧米における文化財の修復士-イタリアにおける「文
化財修復士」資格を中心に-」(保存科学、第43号、平成15年度)
http://www.tobunken.go.jp/%7Ehozon/pdf/43/04316.pdf







