英国の全国資料保存対策室(NPO: National Preservation Office)はこのほど、資料保存のためのリーフレット・シリーズのひとつとして『図書館・文書館の環境管理』(Managing the Library and Archive Environment)をPDFで上梓し、サイトに掲載した。環境ファクターの中でも特に、蔵書の劣化に影響力がある温度と相対湿度の管理が中心になっている。
「コレクションの末永い存続に大きく影響するのが保管環境である。問題のある保管環境はコレクションに深刻なダメージを与えてしまう — このことは、解ってはいるのだが、無視され、気付いたときにはもはや手の打ちようがない事態になってしまう。」
「経済面から考えても、環境管理を優先することは理にかなっている。環境由来の被害は、蔵書数冊に出るのではない。何千冊、何万冊という単位で蔵書がダメになってしまう。コンサーバターは、少量の貴重なものを優先して直すことはできるだろうが、被害を受けた膨大な蔵書を一冊ずつ直して行くことはできない。また、作業は決して安上がりにはできず、もし最良の手当てであったにしても、オリジナルの資料の状態が変わってしまうことは避けられない。」
「保管環境の状態がどのようなものか知ること–これは最良の蔵書保存計画の基本だし、資源を無駄遣いせず効果的に使うための基本でもある。状態のしっかりした記録があれば、資金を要求する際にも説得力が出てくる。」
「このリーフレットは、図書館や文書館の蔵書の末永い存続のためには、どのような環境管理を行ったらよいのかを、環境ファクターとして影響力が大きい温度と相対湿度を中心にまとめた。」
見出しは次の通り(全20頁)。
はじめに
用語の解説
環境ファクターとは
温度と相対湿度
被害の典型
温度
相対湿度
良い環境を整えるためのステップ 【上図参照】
目標とする相対湿度と温度
空調
モニタリングのための機器の選択
記録と計測の実際
データの理解と結果の利用
他のリンク先と参考文献
環境管理のための機器の入手先
NPO Leaflet: Managing the library and archive environment (PDF:155KB)
National Preservation Office