新潟歴史資料救済ネットワークでは、今回の新潟県中越沖地震に際して、被災した歴史資料の救済・保全の手伝いが出来るように準備を進めているが、その一環として歴史資料救済活動に伴う支出をまかなうため、募金を求めている。救済活動に際してのレンタカー(トラック)借り上げ、梱包資材の購入、学生・院生ボランティアへの交通費補助などに支出される。
口座番号(郵便振替) 00570-6-57529
口座名称 新潟歴史資料救済ネットワーク
2007年7月27日(金)
2007年7月27日(金) 新潟歴史資料救済ネットワーク、新潟県中越沖地震により被災した歴史資料の救済のための募金を呼びかけ新潟歴史資料救済ネットワークでは、今回の新潟県中越沖地震に際して、被災した歴史資料の救済・保全の手伝いが出来るように準備を進めているが、その一環として歴史資料救済活動に伴う支出をまかなうため、募金を求めている。救済活動に際してのレンタカー(トラック)借り上げ、梱包資材の購入、学生・院生ボランティアへの交通費補助などに支出される。
口座番号(郵便振替) 00570-6-57529
口座名称 新潟歴史資料救済ネットワーク
2007年7月27日(金)
英国、歴史的文書等32の国内文化財を過去最高の総額2,500万ポンド(約60億円)で買い上げ英国の博物館・図書館・アーカイブの連合協力機関 MLA のニューズレター(26, July 2007)は、単独の買い上げ額の規模では過去最高の総額2,500万ポンドを拠出し、英国内の民間やアーカイブ、図書館等で保有してきた歴史的な文化財を国が買い上げると発表している。対象はさまざまで、景勝地のウィンダミア湖の観光船、ターナーやレンブラントの絵画、ダイアモンド・ティアラ(女性用王冠)等が含まれるが、各地の公文書館が持つ歴史的な文書、モーツアルトの楽譜(初期の印刷物)、20世紀のポスター群、写真資料群など、も含まれる。
2007年7月26日(木)
東京文化財研究所編『文化財害虫カード』が発売、主要な害虫33点を画像と共に解説
東京文化財研究所編『文化財害虫カード』が発売された。同研究所が2004年に開催し好評だった“IPMワークショップ2004”において、CCI(Canadian Conservation Institute)の Tom Strang氏と文化財研究所の木川りか氏が考案した教材(虫名刺)を元にしたもの。先に発売している「文化財害虫事典」に準拠した主要害虫33点のカードは、切り取って保管できるほか、裏にはメモ欄が設けてある。博物館だけでなく図書館やアーカイブでも現場で活用できる。定価600円で、(株)クバプロ(電話:03-3238-1689)から発売。
2007年7月26日(木)
英国NPOが長期保存に適した保管設備の仕様ガイドラインを発行、資料の特性に合わせた棚や材料とは
英国NPO(National Preservation Office)はこのほど資料保存のためのリーフレットの最新号として、図書館とアーカイブの資料の長期保存に適した棚やキャビネット等の保管設備の仕様ガイドライン Specifying Library and Archive Storageを 刊行した。PDFでダウンロードできる。
目次は以下の通り。
仕様化の狙い
建物
保管設備
スペースの管理
棚
木製の棚
金属製の棚
移動式棚
固定式棚
木製キャビネット
大型・特種形状の資料のための設備
図面専用チェスト
吊り下げ式チェスト
このうち、資料のタイプや形状によって選択する棚や引き出しとその仕様の一覧は以下の通り。
物理的な形状の仕様の他に、例えば木製の棚、特に新しい棚の場合には揮発性の有機酸(VOC)による資料への影響(写真資料の変色など)の問題と対処(無酸の厚紙を敷く)等も示されている。
Specifying Library and Archive Storage
by Jonathan Rhys-Lewis
London: National Preservation Office, 2007
ISBN: 978 0 7123 0488 7
Paperback: 16 pages
2007年7月24日(火)
重要文化財に指定された近代公文書「京都府行政文書」の保存と活用のシンポジウムが8月26日に開催科研グループ「京都府行政文書を中心とした近代行政文書の史料学的研究」と京都府の共催シンポジウム「未来への遺産―重要文化財「京都府行政文書」の保存と活用― 」が8月26日にキャンパスプラザ京都(京都市下京区)で開催される。趣旨は「近代行政文書に関する保存科学・史料科学両面からの本格的な研究成果を、社会に広く還元することを目的とする。また府民の貴重な財産である「京都府行政文書」をはじめとする総合資料館所蔵資料の周知をはかる」。基調講演(高山正也氏:国立公文書館理事) 近代行政文書研究の諸課題(小林啓治) 、文化財としての京都府行政文書(石川登志雄) 、近代行政文書のための保存科学(稲葉政満) 、近代行政文書の保存と修復(金山正子) 等の講演の他、8つのポスター発表が予定されている。事前の参加申し込みが必要。詳細は下記ページで。
2007年7月24日(火)
重要文化財に指定された近代公文書「京都府行政文書」の保存と活用のシンポジウムが8月26日に開催科研グループ「京都府行政文書を中心とした近代行政文書の史料学的研究」と京都府の共催シンポジウム「未来への遺産―重要文化財「京都府行政文書」の保存と活用― 」が8月26日にキャンパスプラザ京都(京都市下京区)で開催される。趣旨は「近代行政文書に関する保存科学・史料科学両面からの本格的な研究成果を、社会に広く還元することを目的とする。また府民の貴重な財産である「京都府行政文書」をはじめとする総合資料館所蔵資料の周知をはかる」。基調講演(高山正也氏:国立公文書館理事) 近代行政文書研究の諸課題(小林啓治) 、文化財としての京都府行政文書(石川登志雄) 、近代行政文書のための保存科学(稲葉政満) 、近代行政文書の保存と修復(金山正子) 等の講演の他、8つのポスター発表が予定されている。事前の参加申し込みが必要。詳細は下記ページで。
2007年7月24日(火)
Forde著『アーカイブ資料の保存管理』が上梓、プリザベーションの視点から総合的に解説
英国国立公文書館(National Archives of the UK)プリザベーション部門長(Head of Preservation Services)を長く努めたのHelen Fordeによる Preserving Archives がこのほど上梓された。「保存無くしてアクセス無し」とし、アーカイブ資料のプリザベーションのための理念、保存アセスメント、多様なアーカイブ資料の種類と特徴、デジタル記録の保存、環境管理、防災・救助計画、コンサベーション部署の設置、資料の移動、展示、カビ・虫害管理、代替物の作成、計画から実行へ—と、現時点でのアーカイブ資料の保存管理に関する総合的なハンドブックになっっている。
Preserving archives
by Helen Forde
London: Facet Publishing, 2007
ISBN: 1 85604 577 3
Hardback: 320 pages
Price: £39.95
2007年7月20日(金)
新潟県立図書館、地震による県内公共図書館や大学等図書館などの被害状況報告を17日から毎日掲載新潟県立図書館のホームページは、7月16日に発生した中越沖地震による県内公共図書館の被害状況を掲載している。各地域の図書館に対して電話やメールで回答を求めたもの。「蔵書27万冊の9割落下、散乱」(柏崎市立図書館)、「周密書架のレールのゆがみ」(新潟工科大学付属図書館)等が報告されている。19日までの情報によると、水道管等の破裂による水濡れの被害は発生していない模様。
2007年7月18日(水)
映画保存協会、「水害を受けたフィルムについてのFAQ」を掲載映画保存協会(FPS)のホームページは「水害を受けたフィルムについてのFAQ」を掲載している。映像アーキビスト協会(AMIA)のページに掲載されたものの翻訳で、フィルムが濡れるとどうなるのか、なぜ冷やすのか、水に漬けて保管するのはなぜか—等々の「よくある質問」(frequently asked questions)への回答を簡潔にまとめている。詳細は以下のページで。
2007年7月18日(水)
国際公文書館会議東アジア地域支部(EASTICA)総会とセミナーが10月に東京で、デジタル記録がテーマ国立公文書館主催の国際公文書館会議東アジア地域支部(East Asian Regional Branch of the International Council on Archives EASTICA)の第8回総会及びセミナーが10月21~26日に東京で開催される。セミナーのテーマは「電子政府化の進展と電子記録管理」、シンポジウムのテーマは「デジタル時代のアーカイブ」。詳細は以下のページで。
2007年7月13日(金)
NDL英文ニューズレター、「国立国会図書館の資料保存」で50~90年代の国内書籍190万冊の劣化調査を公表国立国会図書館の英文ニューズレター NDL Newsletter(No.155, June 2007)は"Preservation and Mass Conservation at the National Diet Library" として同図書館の最近の資料保存の取組みを紹介している。国際図書館連盟(IFLA)の中国PAC(Preservation and Conservation)センターで今年1月に開催されたアジア・オセアニア地域センター長会議での小林直子氏による報告の転載。章立ては以下の通り。
1. Acid paper problem and the beginning of the efforts to resolve the problem
2. Microfilming of deteriorated collections
3. Survey and implementation of mass deacidification
4. Survey on use rate of acid-free paper and growth in publications using acid-free paper
5. Emergence of difficult new problems
このうち最終章「困難な新しい問題の出現」の要訳は以下の通り。
インターネットによる検索サービスの浸透等でコピー請求数が、2005年度は2002年度の約3倍の30万件と、飛躍的に増加しているが、これによる資料の劣化が懸念されるものの、統計的には把握されていない。しかし、劣化した本を全て直すことはできないが、コレクション毎の劣化の概要を把握することでそれぞれのコレクションに適した劣化予防策が講じられる。利用率が最も高い50年代から90年代に国内で出版された書籍190万冊を対象に、2005年と2006年に劣化調査を実施した。
調査方法は各年代毎に400冊を抽出するランダムサンプリング法。手法は1983年に国会図書館が行った劣化調査と同じだが、83年調査では前者の用紙の劣化状態を見るだけだったのが、今回はが製本の構造的な状態と問題点も採り上げたのが特徴。具体的には本としての見開き易さ(openability)を調査項目に加えた。また、調査の主目的を、本として「現物利用」に耐えるかどうかを見るという点に絞ったため、用紙の劣化度も Fair と Not Fair の二段階評価だけと単純化した。
この調査による主な知見は次の通り。
・酸性紙の使用比率は80年代以降、劇的に減じている。
・用紙の強度は1960年代以降、明らかに上昇している。
・70年代以降、接着剤製本の比率が急速に拡大している。
・見開き易さの比率は大きく変化していない
| Dates Characters (%) | 1950-1959 | 1960-1969 | 1970-1979 | 1980-1989 | 1990-1999 |
| 酸性紙 | 95 | 96 | 96 | 66 | 26 |
| 用紙強度 Fair | 48 | 82 | 96 | 100 | 100 |
| 接着剤製本 | 0 | 2 | 26 | 56 | 78 |
| 見開き性良好 | 75 | 75 | 73 | 54 | 69 |
この調査結果を基に、どのぐらいの規模の蔵書がマイクロフィルム化の対象になるか(対象は酸性紙ですでに brittle になっているもの)、大量脱酸性化処置の対象と規模は(酸性紙だが、まだ brittle に達していないもの)等が推測できる。一方、接着剤製本は「綴じ」の接着剤が角質化すると、一度コピー機にかけただけで壊れてしまう。これは新しい「劣化問題」といえる。
以上のような書籍の劣化問題と共に、セルロース・アセテート(TAC)ベースのマイクロフィルムのそれも浮上している。2003年から12万のマイクロフィルムと460万のフィッシュを対照した調査と収納容器の入れ替えを行い、2005年までに8万マイクロフィルム、80万フィッシュを終了している。ただ、2006年に中性容器に代替したにも関わらず、フィルムからの酢酸により早期に「酸性」容器になってしまうことが判った。劣化が著しいTACフィルムは早急に別置しなければならない。TACフィルムの劣化問題は欧米では周知のことになっているが、日本でも今後、注意を喚起し、情報を交換して行く必要がある。
"Preservation and Mass Conservation at the National Diet Library"
国際図書館連盟(IFLA)の中国PAC(Preservation and Conservation)センターのホームページは、地域センター長会議での全報告を掲載している。同会議のテーマは①保存管理:制度とプロセス、②事例:問題と解決。計6つの報告が行われた。以下に。
Conference of Directors of Centers of IFLA-PAC Asia-Oceania Region & Preservation Meeting among China, Japan and Korea
http://www.nlc.gov.cn/en/services/iflapac_chinacenter/conf.htm(英文)
http://www.nlc.gov.cn/service/fuwudaohang/tulian/conf.htm (中文)
(要訳文責:木部徹)
2007年7月12日(木)
「映画の復元と保存」のワークショップが9月に神戸映画資料館で開催第2回「映画の復元と保存に関するワークショップ」が9月2日(日)~4日(水)に神戸映画資料館(神戸市長田区)で開催される。都府京都文化博物館、プラネット映画資料図書館、NPO法人京都映画倶楽部、大阪芸術大学、(株)IMAGICAウェスト、神戸映画資料館の共同主催による。フィルム・アーカイブの現状報告、修復と復元の方法と技術研修などの他、初日には「デジタル時代のフィルム復元について」のシンポジウムが予定されている。受講料は一般が10,000円、参加申し込みの締め切りは8月1日。詳細は下記ページから。
2007年7月11日(水)
非破壊・画像処理による紙繊維の配向性分析から最適な補修紙を選ぶ–IIC機関誌の東大・江前準教授らの論文江前敏晴・東京大学東京大学大学院農学生命科学研究科準教授らの、歴史的な紙媒体記録資料を補修する際に最適な紙の選択を目指した Traditional Papermaking Techniques revealed by Fibre Orientation in Historical Papers (歴史的な紙の繊維配向性が明らかにする伝統的な製紙技術)が、国際保存修復学会(IIC)の機関誌 Studies in Conservation (Vol.51, No.4)に掲載されている。
「和紙を使った紙文化財の補修において最も重要なことはその補修方法が正しかったのかどうかという点です。実際の所は後年にならないとわからないものですが、何とかその評価を今できないでしょうか。一つには、物理的な作用が影響しそうです。補修紙が乾燥したり湿りを帯びたりしながら伸び縮みすることが本紙(文化財の紙)を傷める原因になると予想しています。伸び縮みは繊維の配向性と密接な関係があります。」(江前氏のホームページから転載)
江前準教授らによると「紙表面のデジタル顕微鏡写真〔図の(a)〕を撮影し、画像処理により2値化(b)後フーリエ変換(c)を行い、フーリエ係数の振幅を中心からの方向ごとに平均して極座標表示(d)を行います。図は手漉きによる美濃紙の例で、図(d)の楕円の短軸が繊維の配向する方向、楕円の長細さが配向度(配向の度合い)を示しています。我々はこの手法を開発し、繊維配向から流し漉きか溜め漉きか、といった抄紙法の推定に成功しました。 さらに漉き簀に接していた面の方が繊維配向が強くなることを発見し、表裏の判別法にもなっています。」(同)
今回 Studies in Conservation に発表したのはこの方法を韓国の手漉き紙と日本のそれとに適用した研究結果である。それによると、日本の現在の紙は配向性が強く、韓国のは弱い。この原因はシート状に手漉きする際の漉き桁の動かし方の違いによる。また流し漉きの簀の面の配向性は表面のそれよりも強い。この違いは繊維の流れの方向と脱水速度から説明できるが、昔の紙の表裏を判別することにも応用できる。東京大学史料編纂所が所蔵する島津家文書の紙(1606年から1859年のもの)をこの方法で調べた結果、17世紀初頭にはすでに流し漉き法が確立していることが解った。また韓国の11世紀から16世紀の仏典では、配向性は低く、表裏の違いもわずかだった。韓国の紙は溜め漉きと横揺らし漉き法を組み合わせたものである、という。
この論文は全文が江前準教授のホームページからPDFで入手できる。
Han, Y.-H., Enomae, T., Isogai, A., Yamamoto, H., Hasegawa, S., Song, J.-J. and Jang, S.-W., "Traditional papermaking Techniques revealed by fiber orientation in historical papers", Studies in conservation 52(4): 267-276(2006).
また、この手法をソフトウェアにし、「非破壊による紙の表面繊維配向解析プログラム 」として公開している。無料でダウンロードできる。
非破壊による紙の表面繊維配向解析プログラム FiberOri8single03.exe(V.8.03)
以下の論文も。
2007年7月11日(水)
国際規格機構 Ecmaが光ディスクの寿命推定試験法ECMA-379を発表、ISOでの規格化へ欧州のコンピュータ関連機器・ソフトメーカーを中心に組織する規格機構 Ecma (European Computer Manufacturer Association)はこのほど光ディスク寿命推定試験法 Test Method for the Estimation of the Archival Lifetetime of Optical Media としてECMA-379を発表した。早ければ年内中にISO規格として制定され世界標準規格になる見通しである。
同試験法はDVD-R/-RW/-RAM, +R/+RWを対象にしたもので、一定の温度と湿度環境で加速劣化させ、その劣化の程度から記録メディアとしての寿命を推定するもの。制御された保管環境として25℃、50%RH、非制御の保管環境として環境として30℃、80%RHを想定している。日本のCD関連業界を中心に内外40社で構成するCDs21ソリューションズが米国の光ストレージ推進団体OSTA(Optical Storage Technology Association)と共同で策定した試験法がベースになっている。
試験法は次のEcmaのページから無料でダウンロードできる。
Standard ECMA-379:Test Method for the Estimation of the Archival Lifetetime of Optical Media
2007年7月10日(火)
国会図書館遠隔研修、10月からの新テーマ「和書のさまざま」の受講者を募集国立国会図書館はウェッブを使った遠隔研修の受講者を募集する。10月から新しく開講するのは「和書のさまざま」で、書誌学の入門として和書の様々な形態を体系的に説明しながら、日本の古典籍がどのような姿で読み伝えられてきたかを紹介する。学習時間は全50分。講座対象者は各種図書館職員。詳細は下記ページで。
2007年7月10日(火)
AICの写真資料グループ、さまざまな歴史的写真の構成や作り方がわかる実物付き教材の頒布へアメリカ保存修復学会(AIC)の写真資料グループ(PMG: Photographic Materials Group)は歴史的な写真資料がどのような材料で、どのようにして作られるかがわかる実物付きの教材 The Photographic Print Process Setを9月から頒布する。
歴史的な写真の保存のためには、それがどのようなものでどのように作られるかを理解する必要があるが、これまでの方法を一括して観察できるような実物での検証が難しかった。PMGが頒布するセットは、銀塩プリント、アルブミン・プリント、シアノ(サイアノ)タイプ、ゼラチン・プリント(マットタイプ)、同(光沢タイプ)の5種類。同じネガを使ってそれぞれの方法で焼き付けたもの。サイズは5×7インチ。
頒布価格は8月1日までの購入申し込みには200ドル、通常は250ドル。
入手法等の詳細は下記ページで
2007年7月9日(月)
オランダ国立図書館と公文書館が同一資料の14年後の自然老化状態を調査、酸性劣化が確実に進行オランダ国立図書館(Koninklijke Bibliotheek)と同公文書館( Nationaal Archief)は、1990年に劣化態調査した特定コレクションが自然老化の後に、2004年時点でどのような状態になっているかを調べた報告書 VOORTSCHRIJDEND VERVAL EN VERZURING:Een studie naar het effect van 14 jaar natuurlijke veroudering op de papierkwaliteit in de collecties van de Koninklijke Bibliotheek en het Nationaal Archiefを発表している。それによるとこの14年間に酸性度が上がり、紙力の低下が明らかであるという。この調査はオランダの記録資料保存のための国家プロジェクト「メタモルフォーゼ」事業の一環として行われた。
1990年に両館はランダム・サンプリングした400点の資料を対象に、その化学的・物理的状態を調査した。今回の報告書は14年後の今日、同じ資料を同じ調査方法で調べ比較したもの。結果は以下の通り。(以下は英文での要約 Paper Degradation and Acidification in Progress, http://www.metamorfoze.nl/publicaties/rapporten/paperdegradation.pdf )に拠る。
・最も酸性度の高い記録資料は14年間の自然老化でその強度は著しく低下した。酸性度と劣化度の相関関係は、アーカイブ資料よりも書籍に顕著である。
・書籍の酸性度は著しく高まっているが、アーカイブ文書資料は顕著ではない。
・酸性度の高い紙は物理的劣化度も高い。酸性度の低いものは物理的劣化度も低い。
・酸性度と物理的劣化度の相関性の確認は、理論的な知見を裏付けるものである。
・この結果を踏まえると脱酸性化は不可欠である。
・書籍の黄変・茶変色したものは変色していないものに比べて紙力が低下している。アーカイブ資料は変色していてもいなくとも、著しい紙力の変化は求められなかった。
・老化による変色と紙力の低下には相関関係があることが明らかになった。
・アーカイブ資料の紙力低下と酸性度および変色との関係は書籍のそれほど明確ではないが、概して同傾向が見られる。この理由としては、公文書等と書籍の使用紙が違うこと、公文書の形態が書籍と比べるとコンパクトな構造であること、そして公文書等は清浄な大環境の中で保管されているが、書籍はそうではないこと–が挙げられる。
・「永久に」ということからすると、14年の自然老化はいかにも短い。自然老化の影響調査を将来に渡って長期に継続する必要がある。このため将来の試験が、同一環境と同一方法を用いて行われるように保証されなければならない。
Voortschrijdend verval en verzuring. Een studie naar het effect van 14 jaar natuurlijke veroudering op de papierkwaliteit in de collecties van de Koninklijke Bibliotheek en het Nationaal Archief / H. Porck en H. Voorbij – Den Haag : Koninklijke Bibliotheek, 2006
http://www.metamorfoze.nl/publicaties/rapporten/voortschrijdend.pdf
2007年7月9日(月)
マイクロソフト社、デジタル記録の保存で英国立公文書館と協力体制、ワード等のMSオフィス・ベースのシステムで英国の国立公文書館(NA)は7月4日、「過去、現在、そして未来の」デジタル記録の保存について米マイクロソフト社と協力する旨の覚書を締結したと発表した。マイクロソフト社は同社のソフトウェア・オフィス(MS Office)でこれまでに作成された各種文書を歴史的遺産として統合・管理できるようなシステムを提供する。協力体制はまた、国立公文書館が国民の文化遺産としてのデジタル記録の保存のために持つ専門的な知見が、今後のマイクロソフト社の製品開発にも貢献できるだろうとしている。 具体的には、記録の永続的な保存・利用のために国際標準化機構 Ecma(European Computer Manufacturer Association)が定めた Open XML形式をマイクロソフト社が積極的に取り入れることが、同社のデジタル記録保存への積極的な関与を示すとしている。
英国立公文書館は900年に及ぶ歴史的な記録を蓄積している。その多くが紙に代表される物理媒体に載せて蓄積・保存されてきたが、すでに580テラバイト、百科事典にすると58万冊等量にもなっているデジタル記録の爆発的な増加は新しい取り組みを必須としている、という。
The National Archives and Microsoft join forces to preserve the
UK´s digital heritage
2007年7月9日(月)
ユネスコ2007年「世界の記憶」大賞はオーストリアの視聴覚資料アーカイブ Phonogrammarchive にユネスコ(UNESCO)が『世界の記憶プログラム』(Memory of the World)推進事業のひとつして定めた Unesco/Jikji 賞の2007年の受賞者が、オーストリア学士院に設置されている視聴覚資料のアーカイブ Phonogrammarchiveに決まった。世界で初めて、1899年に設立された視聴覚資料のアーカイブで、現在5万点を保有する。3万ドルが贈られるが、この賞は韓国が基金を出している。Jikji は世界最古の活字印刷物である『直指』(1377年に清北道清州市で刊行)を意味する。
■2007年4月24日から7月6日まで諸般の事情により休刊しましたが、本日(7月9日)から再開しました。変わらぬご支援をお願いいたします。(編集発行責任者:木部徹)