改良されたリーフキャスター
昨年スタートした中国の文化面での国家プロジェクト「全国古典籍保護プロジェクト」の一環として、このほど開設された古典籍保護のためのポータル・サイト 中国古籍保護网(英語名:CHINA ANCIENT BOOKS PAC ONLINE)の技術研究のページは、中国国家図書館における資料保存技術の研究報告を掲載している。
Ⅰ、國際熱點——書籍紙張的脱酸技術
国際的にも関心が高い酸による書籍の劣化は中国の古典籍の保存においても同様である。1960年代に行われた古典籍を対象にしたpHチェックと同じ試験を近年行ったところ、平均して1.7もpH値が低下していた。紙中からの酸の生成とともに大気からの酸の影響による。後者については保管環境基準を定め、これに即した大気清浄設備を持つ書庫が劣化予防策として最良である。現在、ナノ光触媒を組み込んだ大気浄化システムの開発に取り組んでいる。また紙中に生成・蓄積された酸に対しては、これまでも手作業での水性脱酸性化処置(アルカリ水による洗浄、バロウ・二槽式脱酸法)は行ってきたが、効率が良い非水性の大量脱酸性化処置が不可欠である。炭酸メチル・マグネシウ+メタノール+フロンとの組み合わせでの研究を行っている。
Ⅱ.自主創新
独自の技術成果としては改良型のリーフキャスターがある。1997年に第一号機を開発・実用化したが、今回、コンピュータ制御を組み合わせた精度の高いキャスターを開発した。特許を取得している。
※古典籍のpHチェックについては2005年12月19日付け『ほぼ日』の以下のニュースを。
北京国立図書館の善本古籍の酸性劣化調査報告、「60年代調査と比べ酸性度は10倍に」
※この国家プロジェクトとポータルサイトについては、国立国会図書館カレント・アウェアネスの下記の記事を。
『国家貴重古典籍目録』と古典籍保護ポータルが公開に(中国)




