ほぼ日刊資料保存

必也正名乎

図書館やアーカイブ等の資料保存に関する世界のニュースを伝える、ほぼ日刊のページです。 土日・祝日は休刊します。 リンクも引用も自由です。

2008 年 9 月 のアーカイブ

2008年9月29日(月)

IPIの専門家ビゴルダン氏へのインタビュー「マイクロフィルム等の写真コレクションの状態調査はどうあるべきか」

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米 Image Permanence Institute(IPI)のサイトは、IPI研究者のジャン-ルイ・ビゴルダン(Jean-Louis Bigourdan)へのインタビュー「写真コレクションの調査について」を掲載してる。インタビュアーは同研究所の研修生で、質問項目は「どこからスタートするのか、期間は、調査からどのような情報を得たいか、提言する対策は、実際に関わった調査の事例は、劣化の症状と原因は、調査結果の報告への活かし方は、コレクションを持つ機関はどのように調査報告を使うべきか」。

 

 

 

※ Jean-Louis Bigourdan の著作は以下のページに。 Vinegar Syndrome: An Action Plan などいくつかはPDFファイルでダウンロードできる。

 

2008年9月25日(木)

米議会図書館の新サイト「カトリーナの教訓」、ハリケーンの被害と救助を10名のコンサーバターのインタビューで

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Gulfport-Harrison County Public Libraryのの被災前と後 IFLA International Preservation News, No.37, December 2005

 

アメリカ議会図書館(Library of Congress)は2005年8月にミシシッピやルイジアナ州を襲い甚大な被害をもたらしたハリケーン「カトリーナ」からの教訓を、複数のコンサーバターがインタビューに答える形で語る新サイトLearning from Katrina: Conservators’ First-Person Accounts of Response and Recovery; Suggestions for Best Practice を開設した。救助作業に参加したボランティアによるインタビューに応えているのは Gary Frost、Randy Silverman、Hilary Kablan など10名。、7つの音声ファイル(それぞれの録音時間は1~2時間)が掲載されている。

 

2008年9月25日(木)

学習院大学大学院アーカイブズ学専攻設置記念講演会・入試説明会が10月18日に

日本で初の大学院レベルのアーカイブズ学専攻過程を設けた学習院大学同学専攻主催の講演会と入試説明会が10月18日(土)午後から、同大学で開催される。デイビット・グレイシー教授(テキサス大学)の講演「アーキビストって早起き?」と、同教授、高山正也氏(国立公文書館理事)、高埜利彦教授(学習院大学文学部長)らとの座談会が予定されている。詳細は下記ページに。

 

 

※同専攻の授業科目には、安江明夫講師によるアーカイブズ・マネジメント論研究Ⅲ (記録史料保存論) がある。

2008年9月25日(木)

全史料協奈良大会が11月に、資料保存関連では状態調査や環境調査で研修会が

全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)第34回大会は11月12~14日に奈良県立図書情報館などを会場に開催される。資料保存関連では「アーカイブを次世代に残す」として、状態調査と保存プログラム(金山正子・元興寺文化財研究所)、環境調査と保存対策(山田卓司・同)が予定されている。詳細は下記ページに。

 

2008年9月25日(木)

東京文化財研究所主催の国際研究集会「オリジナルの行方–文化財アーカイブ構築のために」が12月に

東京文化財研究所主催の第32回文化財の保存及び修復に関する国際研究集会「"オリジナルの行方"–文化財アーカイブ構築のために」が12月6日(土)~8日(月)にかけて、東京国立博物館で開催される。紙関連では、中国古書蹟における光学調査、肉筆浮世絵と浮世絵版画、敦煌文書とアーカイブなどが挙がっている。参加受付は10月中旬から。プログラム等の詳細は下記ページに。

 

2008年9月24日(水)

中国国家図書館が善本復刻プロジェクト第二期をスタート、唐~元の書籍に続き明・清朝の556点を予定

中国国家図書館は善本復刻プロジェクトの第二期事業として、明朝と清朝の時代に出版された書籍556点を復刻すると発表した。同プロジェクトは2002年に「原本の保護、利用の促進」を目標に第一期の事業が開始され、2007年までに唐、宋、金、元の時代の書籍758点(1394函、8990冊)を復刻した。復刻本のセットは各地域の公共図書館、大学図書館に無償で提供された。下記ページには第二期に予定されている善本(貴重書)のリストがある。

 

2008年9月22日(月)

米NEDCC、建国の証「マサチューセッツ湾植民地州憲法」など至宝5点へのコンサベーションの記録をサイトに

photo of NEDCC Conservator Bucky Weaver removing an old repair from the 1692 Charter of the province of Massachusetts Bay

 

 

アメリカで最も古い歴史を持つ非営利記録資料コンサベーション機関 NEDCC (Northeast Document Conservation Center)はこのほど、マサチューセッツ州公文書館が持つ至宝5点にたいする一連のコンサベーション処置の記録をサイトで公開した。

 

州警察のパトロール隊に厳重に護衛されながらNEDCCに運ばれたのは、英国の植民地時代とそこからの独立の証になるマサチューセッツ州憲法(The 1629 Charter of Massachusetts Bay)、権利の章典(The Biil of Rights、14点のオリジナルの一つ)など5点。公文書館を建て直すのを機にコンサベーション処置をし、安定した状態にして開館展示の目玉にする。

 

表面のドライ・クリーニング、過去の修補時の接着剤残滓の除去、破れ補修、フラットニング、化学的に不安定なマウント厚紙の除去、洗浄、脱酸性化が行われ、最後にポリエステル・フィルム・エンキャプシュレーションされた。エンキャプ処置は、同公文書館がこれらの超貴重文書のための展示ケース(無酸素で環境制御されたもので米国立公文書館のそれと同等)に収まるまで、相対湿度の影響を抑えるのが目的である。また資料は初めて、NEDCCにより精細なデジタル撮影が行われた。再びなんらかの代替物が作成されるのは100年後、としている。こうした一連の処置には2ヶ月費やされた。

 

2008年9月19日(金)

弊社スタッフによる「中国古籍の修理–コンサーバターのために」と「貴重書は白手袋を着けて、という誤解」の翻訳を掲載

弊社のスタッフによる二つの翻訳の連載がスタートしました。

 

 

※「古籍の修理」は4年越しの翻訳でした。今後、隔週1回の更新で全10回程度の連載を予定しています。通読して改めて、日本の記述書誌学は、こと中国書(漢籍)については、ある時点で研究が止まってしまっていたのだなと認識させられました。また、書籍の「修復」を生業とする我々のような立場の人たちにも、日本の「伝統的」技術や材料(特に Washi )への過信からか、漢籍の修復について「たかをくくった」ところがあったのではとも思いました。著者の David Helliwell氏は中国目録学の大家です。その人が10年かけて「専門外」の優れた著作をモノにする。ホンモノは違うということでしょう。一方、「白手袋」は2005年12月22日付けの『ほぼ日』でエッセンスを紹介した文献の全訳です。上下二回の連載。2005年の紹介時にもかなりの反響を呼びました。この分野のエキスパートである著者らの神話の根拠の解析には説得力があります。ぜひご一読下さい。ともあれ、私が資料保存の四大神話といってきたうちの二つ、「桐箱」と「定期薫蒸」はもはや根拠が崩れつつあることが明らかになっています。残る二つが、この「白手袋」、そして近く本サイトに掲載する予定の「コピーの光」です。 <木部>

2008年9月18日(木)

英国図書館、消滅の危機に晒されている世界の記録の保存プログラムEndangered Archivesによる助成対象を公募

英国図書館のEndangered Archives プログラムの対象候補の公募が始まった。このプログラムは Arcadia からの資金的な支援を受けて、英国図書館が運営している。世界各地の記録遺産で消滅の危機に晒されているものを保存するための助成金を与える。、その記録物の研究者が申請し、オリジナルはその国内の安全なアーカイブズに収納され、コピーを英国図書館が所蔵して閲覧に供する。

 

2005年の助成対象のひとつ「モンゴルの稀少な定期刊行物(新聞等)の保存」には4万2千ポンドが交付された。これによりデジタル化が行われ、国内のサイトに置かれた画像データベースには世界のどこからでもアクセスできる。

 

第一次審査の〆切は11月7日、これをパスした案件をより詳しく述べたものによる最終審査は2009年5月になる。詳細は下記ページから。

 

2008年9月17日(水)

日図協資料保存委員会、UCLA図書館のオグデン氏を迎え「保存マネジメントの諸問題」でセミナー

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日本図書館協会資料保存委員会は10月31日(金)に、同協会で「保存マネジメントの諸問題–バークレー・オグデン氏を迎えて」を開催する。氏は卓越した資料保存管理の専門家として知られる。セミナーでは保存マネジメントの考え方、進め方、デジタル環境下での保存の課題などについて講演する。質疑の時間も設けている。いずれも通訳付き。参加は自由。

 

講師: バークレー・オグデン氏 (カリフォルニア大学バークレー校図書館資料保存部長)
日時: 10月31日(金)18:30~20:30
会場: 日本図書館協会会館 2階研修室
申込: 不要 参加自由

 

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※Barclay Ogden 氏は理論家というよりも資料保存の現場を知り尽くした実践家といえる。著作は少ないが、ぜひ広く読んでもらいたいのが下記の Collection Preservation in Library Building Design である。資料を収める建物から資料保存を考え、理想的な書庫環境を作るための知恵が詰まっている。この考え方や方法は、蔵書の保存のために最も効果的であり、また最も経済的でもある、と第1章 COSTS AND BENEFITS OF COLLECTION PRESERVATION が教える。

 

2008年9月17日(水)

米国立公文書館とメリーランド大学共催の大型コンファレンス、電子的な記録を迎え撃つための連携とプロジェクトで

アメリカ国立公文書館(NARA)とメリーランド大学は共催で、10月7、8日の両日、Partnership in Innovation (2008) Ⅱ: From Vison to Reality and Beyond (イノベーションの中の連携–ビジョンから現実へ、そしてその先へ)を開催する。両機関のリーダーシップと連携に焦点を当て、爆発的に増え続ける電子的な記録を迎え撃つための主要な協調とプロジェクトの例を示すことで、大学、政府機関、さらに個人の革新的なマインドを呼び起こすのが狙い。NARA電子記録アーカイブ・システム、信頼性の高いデジタル・レポジトリの規準と政策、未来のためのデジタル記録保存ネットワークなどをテーマにした4つのセッションが開かれる。

 

2008年9月16日(火)

NPO文化財保存支援機構が修復記録のアーカイブ化や写真の保存修復で交流会、木川氏の講演「虫菌害対策」も刊行

NPO法人文化財保存支援機構(JCP)は10月に、修復記録のアーカイブ化と写真の保存修復をテーマに東京と京都で月例交流会を開催する。また、第15回の月例会の記録をまとめた「文化財の虫菌害対策」を刊行した。

 

○ 第20回月例交流会「修復の記録・アーカイブ化について考える」
講師:土屋裕子(東京国立博物館)、大西磨希子(サイバー大学・国立情報学研究所)
日時:10月4日(土) 午後1時~3時30分
場所:浅草公会堂(台東区浅草1-38-6)
参加費:会員・学生 2,000円、非会員 3,000円

 

○ 19世紀写真の識別と保存修復–講演とワークショップ
講師:サンドラ・ペトリロ(イタリアの写真保存修復家)
日時:10月25日(土) 10:00~16:00
場所:京都テルサ第4会議室(京都市南区新町通九条下ル)
参加費:会員 10,000円 学生会員 9,000円、非会員 12,000円 学生非会員 10,000円

 

○ 第15回月例会講演記録 木川りか『文化財の虫菌害対策–状況/環境に応じた段階的プログラム』
Part-1. IPMとは
Ⅰ 害虫の話
Ⅱ 日本における Pest Management
Ⅲ 海外の Pest Management
Ⅳ 現在の傾向 — IPM
Ⅴ Preventive Conservation
Ⅵ カビの被害、対処
Part-2. レベル別の対処

 

会員価格:880円 非会員価格:980円 (いずれも税込)

 

2008年9月16日(火)

ノーマン・メイラーのデジタル「手稿」資料をどう保存するのか—アメリカ・アーキビスト協会大会分科会の報告から

8月に開催されたアメリカ・アーキビスト協会大会(SAA2008)のSession 203 は、Getting Our Hands Dirty (and Liking It): Case Studies in Archiving Digital Manuscripts をタイトルに掲げ、近年の小説家や詩人が紙媒体上とともにデジタルの形で残した「手稿」をどのように保存し、利用に供したら良いのかを論議した。このレポートを、メリーランド大学のArchives, Records and Information Management Program に在籍する学生 Jeanne Kramer-Smyth が自分のブログ Spellbound Blog に寄せている。

 

"Digital Manuscript "といわれるこの種の記録物のアーカイブ化の理論的な基盤を探るための今回の分科会には3名のアーキビストが、それぞれの所属機関が持つ作家の「原稿」についての事例を報告した。このうち、小説家 Norman Mailerの残した電子的な記録(Norman Mailer’s Electronic Records)をコレクションとして持つ Harry Ransom Center のアーキビストの報告は以下のとおり。

 

メイラーのデジタル「手稿」は、3台のラップトップ・コンピュータと400枚のフロッピーディスクに残されている。電子メールも作家の口述をもとに秘書が清書したのでどこまでが作家の「原稿」として見たらよいのか。没後、秘書に託されたラップトップとディスクは、秘書の死後に州政府の担当官に押収され、すべてのディスクは読み出せるものの、だれかがこれを読み出して、書き換えたかもしれない。 こうした問題への対策は、記録の保管管理権限をもつこと、作者がどのように電子的な記録を作成したかがる情報を集めること、ディスクその他の数を確定、ディスクの物理的な情報を反映したカタログを作る。出力した場合のインクの色やアンダーラインの情報も残す—等。こうした作業は早ければ早いほど良い。

 

この他に、サイバー詩人 Peter Ganick と小説家・ノンフィクション作家の George Whitmore の資料の事例が紹介された。

 

2008年9月16日(火)

ニュージーランド国立図書館のデジタル化した過去の新聞のサイト、再構築から一周年で50万人以上がアクセス

昨年9月にページを一新したニュージーランド国立図書館の Paper Past はこのほど一周年を迎えたが、この間に訪れた人の数が50万人を突破、アクセス数は180万回、3,100万ページが閲覧された、と同図書館のサイトが報じている。

 

Paper Past は国内の各地で発行された1839年から1920年までの新聞をデジタル化したもので、現時点ですでに120万ページがデジタル化されており、750万の記事の全文検索ができる。

 

2008年9月12日(金)

ユネスコ「世界の記憶』プロジェクトがモロッコの資料保存を支援、初のワークショップを現地で開催

ユネスコ(UNESCO)は『世界の記憶遺産』プロジェクトの一環として12日に、モロッコの文科省との合同で初のワークショップを開催する。モロッコの図書館やアーカイブズが保有する記録資料の中から、世界的な遺産として残すべきものを挙げ、これらの長期的な保存と利用のための国家的なコンサベーション戦略を立てるのが狙い。

 

2008年9月11日(木)

第10回有識者会議、電子公文書の管理や電子媒体による歴史的公文書等の移管と保存でヒアリング

内閣官房公文書管理の在り方等に関する有識者会議のホームページは、4日に開催された第10回会議の議事次第、配付資料、議事概要を掲載している。この日の会議にはすでに辞任を表明した福田総理も出席した。会議では電子公文書の管理に関する説明や電子媒体による歴史公文書等の移管及び保存へ向けた取組について、有識者等からのヒアリングが行われた。配付資料として掲載されているものは、電子公文書の管理についての杉本重雄教授(筑波大学)からの資料、総務省行政管理局「文書管理業務の業務・システムの最適化について」、内閣官房情報セキュリティセンター「政府機関における情報セキュリティ対策の現状について」、独立行政法人国立公文書館「電子媒体による歴史公文書等の移管及び保存へ向けた取組について」、「公文書管理の在り方等に関する有識者会議中間報告に対する御意見等募集の結果」の5つ。

 

福田総理は「公文書館制度の強化への取組について日本は世界に後れを取っており、本来もっとしっかりしていないといけなかったが、ぽっかり穴があいたようになっている。」「公文書は、国民に政府の情報を 提供する、世の中に事実を知らしめるための民主主義の原点であり、国民共有の財産である。文書をきちんと作って、収集していかねばならない。しかし、我が国の公文書制度は残念な状態と言わざるを得ない。他の国のように立派なものに追いつかないといけない。文明国である我が国としてふさわしい制度や施設が必要」とし、「政権は変わるが、重要政策は変わらない」と述べた。

 

次回は9月25日(木)に開催の予定。10月までに論点を討議し、最終報告として公表する。

 

2008年9月11日(木)

弊社スタッフによる「『ゆずり葉』のこと」を掲載しました。

2008年9月10日(水)

米Millenniata, Inc、データを1,000年劣化させずに保存できる光ディスク The Millennial Discを開発

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デジタル化コンサルタントの Jill Hurst-Wahl のブログ Digitization 101 は 9月8日付けの記事として The Millennial Disc: A disc that lasts forever? を掲載している。それによると、ユタ州にある Millenniata, Inc は、記録したデータを1,000年そのままで保存できる光ディスク The Millennial Disc を開発した。技術の詳細は明らかではないものの、現在のCDやDVDを凌駕する光学的なコントラストを可能にしたレーザー書き込み技術とディスク構造により、経時劣化のない記録を保持できるとしている。書き込みは同社の機器を使う必要があるが、読み出しは一般のCDやDVD機器で可能。Jill Hurst-Wahl は、「この会社がこのディスクを量産しているとは報じておらず、他の機関での実証試験が待たれる」としている。

 

2008年9月9日(火)

Googleが新聞のデジタル化プロジェクトを発表、各新聞社と連携して遡及デジタル化し検索も可能に

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Google は新聞のデジタル化プロジェクトを始めると発表した。「新聞の発行元と連携して、数百万ページの過去の新聞へのアクセスと検索を可能にする」としている。Google の公式ブログでは、「Americans walk on moon」で検索すると、1969年の人類初の月面着陸を伝える Pittsburgh Post-Gazette紙.の一面がでてくるとともに、そのオリジナル・ページにもアクセスできる例が紹介されている。

 

2008年9月9日(火)

アメリカ文化財保存修復学会(AIC)が60余名のコンサーバターによる災害時の救出チーム(CERT)を組織、24時間対応へ

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アメリカ文化財保存修復学会(AIC)はこのほど、各分野のコンサベーションのエキスパート60余名による、災害時の救出チーム AIC Cultural Emergency Response Team (CERT)を組織した。 コンサーバターは救出作業の指導とともに被害の状況をアセスメントし今後の指示を与える。24時間の電話でのホットラインが設置された。

 

2008年9月8日(月)

アメリカ図書館製本協会(LBI)、国家規格(ANSI/NISO/LBI Z39.78-2000)の解説書をPDFで公開

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アメリカ図書館製本協会(Library Binding Institute)はこのほど、2000年に国の規格として定められた図書館製本の規格(ANSI/NISO/LBI Z39.78-2000 Library Binding)の一般向けの解説書 Guide to the Library Binding Institute Standard for Library Binding を作成し、PDFで公開した。同規格は1990年に最初の版が定められたが、製本に従事する専門家向けで、必ずしも判りやすいものではなく、図書館製本を依頼する側の館員向けの解説が必要とされた。Guiide はこうしたニーズに応えるべく同年に刊行されている。今回の新しい Guide は、規格そのものの2000年の改訂に則し、技術や素材の進歩も踏まえての改訂版になっている。前の版と同じく、図書館界からは Jan Merrill-Oldham(ハーバード大学図書館)、図書館製本業界からは Paul A. Parisi(元同協会会長)が参画、編集・執筆を担当した。また、豊富な解説図も前回同様、Gary Frost が担当した。

 

図書館製本の目標は次の4点になる。

 

・丈夫で経済的な製本
・テキスト・ブロック(本体)の物理的な状態を可能な限り変えない
・製本そのものが、可能な限り資料を傷めないものであること
・再製本されたものは楽に180度に見開き、利用の際に開いた状態を保つこと

 

この目標を達成する製本の方法には以下の選択肢がある。

 

・本体の綴じがしっかりしており、表紙だけを替える(Recasing)
・本体を綴じ直し、表紙も替える(Resewing and recasing)
・ダブル・ファン接着剤製本(double-fan adhesivebinding、下図参照)
・からげ綴じ(Oversewing)
・平綴じ(Side sewing)

 

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以上の選択肢は、元の製本の形態や傷み具合等により選択され、どのように選択すれば良いかの三つのフローチャートが、「そもそも製本は必要か」(下図)、「単行本の場合」、「逐次刊行物の場合」として示されている(p.38-40)

 

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また、いわゆる一般図書ではなく、歴史的な価値がある、あるいは将来そのような資料として扱われる可能性があるものには次の原則が当てはめられる。

 

・小口の傷みが激しい、もしくは小口がアン・カットではない限りは、テキスト・ブロック(本体)の小口は断裁しない。

 

・本紙が破れていたりする場合には紙基材の粘着テープ(粘着剤はアクリル系)を使う。ただし、このテープは、可逆性があるものも、剥がすためには有機溶剤が必要になる。もし将来その本が貴重書に組み込まれる可能性があるならば、その修理と製本はコンサーバターに任せる。その本が美術的な価値を持つならば、修補は和紙と糊で行うのが良く、図書館製本をするべきではない。

 

 

 

規格および解説は以下から無料でダウンロードできる。

 

 

 

※図書館製本がそのまま修理製本であると思われている日本の図書館では、貴重書として認知されている本の小口が、それも天・地・前小口だけでなく、背さえも断裁され、無線綴じやからげ綴じが行われているし、紙が極度に劣化しているものも同様の「修理」が行われ、ハードコピーやスキャニングのために180度開くと壊れるのが現状である。