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almost daily news of preservation and conservation

本紙掲載記事をカテゴリー別に整理してあります。また、関連する文献への本文もしくは/またアブストラクトへのリンクも載せました。


災害対策

■「ほぼ日刊資料保存」の記事

2008年9月26日(金)
米議会図書館の新サイト「カトリーナの教訓」、ハリケーンの被害と救助を10名のコンサーバターのインタビューで


Gulfport-Harrison County Public Libraryのの被災前と後 IFLA International Preservation News, No.37, December 2005

アメリカ議会図書館(Library of Congress)は2005年8月にミシシッピやルイジアナ州を襲い甚大な被害をもたらしたハリケーン「カトリーナ」からの教訓を、複数のコンサーバターがインタビューに答える形で語る新サイトLearning from Katrina: Conservators' First-Person Accounts of Response and Recovery; Suggestions for Best Practice を開設した。救助作業に参加したボランティアによるインタビューに応えているのは Gary Frost、Randy Silverman、Hilary Kablan など10名。、7つの音声ファイル(それぞれの録音時間は1~2時間)が掲載されている。

Learning from Katrina


2008年9月9日(火)
アメリカ文化財保存修復学会(AIC)が60余名のコンサーバターによる災害時の救出チーム(CERT)を組織、24時間対応へ


アメリカ文化財保存修復学会(AIC)はこのほど、各分野のコンサベーションのエキスパート60余名による、災害時の救出チーム AIC Cultural Emergency Response Team (CERT)を組織した。 コンサーバターは救出作業の指導とともに被害の状況をアセスメントし今後の指示を与える。24時間の電話でのホットラインが設置された。

AIC-CERT



2008年7月7日(月)
米文化財保存機構 Heritage Preservation が水害に遭った本や写真などの救出法を10分のストリーミングで



アメリカ国立コンサベーション協会(National Institute for Conservation)の文化財保存サイト(Heritage Preservation)は火災や洪水や漏水等の水害にあった写真や本などの救出法をステップ・バイ・ステップで示す10分のビデオ Coping with Water Damage を作成し、同サイトで公開した。

Coping with Water Damage



2008年6月12日(木)
アメリカ議会図書館、「災害にどのように備え、起きたらどのように対処するか」のポータル・サイトを設置


アメリカ議会図書館(LC)はこのほど、同図書館の資料保存関連ウェッブ・サイト に図書館・アーカイブズを襲うさまざまな災害にどのように備え、災害が起こった場合にどのように対処するのかがわかるポータル・サイトを設置した。保険/危機管理、カトリーナ台風の教訓、火災への備えと対処、地震対策のテーマ別に、関連する出版物やウェッブ・ページへのリンクが行われており、文字通りのポータル(入り口)になっている。

Emergency Preparedness


2008年6月4日(水)
国際図書館連盟(IFLA)が中国四川省地震による図書館被害救援のための基金を開設、募金を呼びかけ


IFLA(国際図書館連盟)はこのほど、中国四川省を襲った地震により被災した同地区の図書館を救援するための基金を開設し、再建のために広く募金を呼びかけることになった。Peter Johan Lor 事務局長名での中国図書館界への公開書簡と応募要項が連盟のサイトに掲載されている。

IFLA Fund Disaster Relief now open for China Donations



2008年6月4日(水)
ドイツの今年9月7日「記録資料保存のための行動デー」のテーマはミュンスター市を中心に音楽関連資料


2004年9月7日にドイツのAnna Amalia図書館(ワイマール市)の火災により貴重な記録資料が甚大な被害を受けたことを契機に、ドイツの図書館とアーカイブは、同日を記録資料の保存のための行動デー Aktionstag zur Erhaltung des schriftlichen Kulturerbes と定めて毎年イベントを開催しているが今年のテーマは「音楽」。ミュンスター市を中心に同市交響楽団等と連携してコンサートや講演会を開き、音楽関連の記録資料の保存と修復に対する国民の関心を喚起する。

Aktionstag zur Erhaltung des schriftlichen Kulturerbes am 7.9.2008 in Münster


2008年5月19日(月)
3月開催の米公文書館の資料保存コンファレンス「防火と消火のABC」での発表資料がサイトに


アメリカ国立公文書館(NARA)が毎年開催している資料保存コンファレンス(Annual Preservation Conference)の第22回「文化施設の防火と消火のABC」(The ABC's of Modern Fire Suppression in Cultural Institutions)での発表資料がパワーポイント・ファイルでサイトに掲載された。NARAの他、スミソニアン協会、メリーランド大学、英国図書館、イェール大学等と、防火・消火専門企業からの講師による「最も新しい」防火と消火の技術や事例が紹介されている。

The ABC's of Modern Fire Suppression in Cultural Institutions



2008年2月27日(水)
24日付け産経新聞「天草市の水浸しの公文書“復活” 凍結、乾燥の技術利用」の記事


「水害で水浸しになった熊本県天草市の公文書を、文化財修復に使う技術を応用して“復活”させようと福岡市埋蔵文化財センターで進められていた作業が24日、終了し、市の担当者によみがえった文書が引き渡された。」と2月24日付け産経新聞が報じている。

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/080224/acd0802241905005-n1.htm


2008年2月22日(金)
雑誌 Libraries & the Cultural Record、2002年のプラハの水害による図書館資料被災への対策を掲載


Libraries & the Cultural Record(Volume 41, Number 3, Summer 2006)はThe Prague Library Floods of 2002: Crisis and Experimentationを掲載している(p.381-391)。2002年の夏ににプラハ(チェコ共和国)を襲った大規模な洪水によるチェコ国立図書館とプラハ市立図書館での救助作業と現状とをレポートしたもの。大量の資料を即座に冷凍することを決断、実行したために、その後の処置をスムースに進ませることができたとしている。全文が HTML もしくは PDFで下記ページから閲覧できる。

Ray, Emily. The Prague Library Floods of 2002: Crisis and Experimentation



2007年8月15日(水)
米西海岸・太平洋地区の資料保存協力組織WESTPAS が発足、防災と救助のための情報とサービスを提供


アメリカ西海岸の各州 とハワイ州、サモアやマリアナ諸島等の図書館やアーカイブを結ぶ資料保存のための協力組織 Western States and Territories Preservation Assistance Service (WESTPAS) がこのほど発足した。Alaska, American Samoa, California, Colorado, Guam, Hawaii, Idaho,Montana, Nevada, Northern Mariana Islands, Oregon, Utah, Washington, Wyoming.の州や地域に属する機関で構成される。代表はカリフォルニア大学バークレー分校図書館のバークレイ・オグデン(Barclay Ogden)が努める。当面の活動の中心は防災計画の作成推進や、災害i救助等のトレーニング。2008年までに40のワークショップを、WESTPASに参加した600の機関で実施するという。

州をまたがる地域的な資料保存協力組織はこれまでは東海岸地域や南部地域にはあったが、西海岸や太平洋地区をカバーするものはなかった。WESTPASはアメリカ人文科学基金(NEH)の支援を元に、災害救助の専門会社や参加機関からの支援を受けてこのほど発足した。

WESTPAS


2007年2月22日(木)
米専門図書館協議会、防災・救助計画のためのポータルサイトを設置


アメリカ専門図書館協議会(Special Libraries Association)は防災と救助計画のためのポータルサイトを設置した。計画立案や推進に役立つ論文、書籍、ビデオ、ウェッブサイトを網羅し、ポータル(入り口)なサイトとしては最も詳しい内容になっている。

「このサイトは、2001年9月11日に殺された、または傷ついた図書館員達に捧げる」と冒頭にある。

Disaster Planning Portal



2007年2月16日(金)
米議会図書館(LC)資料保存部門の新サイトは、「我が家のお宝を災害から守り、長期保存するには」


アメリカ議会図書館(Library of Congress)の資料保存部門はこのほど、各家庭内の歴史的な価値を持つ記録物を長期保存するためにはどうすればよいのかを示した新しいサイト Preparing, Protecting, Preserving your Family Treasures を設置した。

「誰もが、自分のお宝が自然災害や人為的な災害に見舞われるとは考えたくないだろうが、もしもの時を前向きに考え、準備し、またそのための第一歩になるような基礎知識を持っているに越したことはない」という考え方に沿って同サイトは、どこにどのように保管するかや防災計画さらには被災を前提とした保険などを説明した「準備」、取り扱い方や展示の仕方を述べた「保護」、そして水害やカビなどの被害を受けた場合の「対処」の3つのページで構成されている。各ページは「入り口」のような簡潔な内容であるが、より詳しい説明がある他のサイトにリンクが張られている。

Preparing, Protecting, Preserving your Family Treasures


2006年10月13日(金)
国会図書館『図書館研究シリーズ』、昨年12月の「スマトラ沖地震・津波による被災と復興」セミナー記録集


国立国会図書館は『図書館研究シリーズ』の最新号(No.39)として、昨年12月に同図書館で開催された「スマトラ沖地震・津波による文書遺産の被災と復興支援」セミナーの記録集を刊行した。同セミナーでは、一昨年12月にインドネシア・スマトラ島沖で発生し、インド洋地域に甚大な被害を及ぼした地震・津波による被災地の国立図書館からの報告、実際の修復活動の紹介、IFLA/PACの活動等、7つの発表が行われた。HTML版とPDF版が以下のページに掲載されている。

http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/series/category.php?categoryid=24


2006年7月27日(水)
米NEDCCほか、自館の防災・救助計画をオンラインで書き込みながら作成できるサイト dPLan を公開



アメリカの地域保存修復センター NEDCC(North East Document Conservation Center)とMBLC(Massachusetts Board of Library Commissioners)はこのほど共同で、図書館や博物館、文書館等での防災・救助計画をオンラインで書き込みながら作成できる Online Disaster-Planning Tool "dPLan"を作成し、公開した。特に小・中規模の機関で、こうした計画作成の必要性が迫られているが、時間もヒトも割けない場合に最適という。登録すれば誰でもが無料で利用でき、自館の特徴に沿ったオリジナルの防災・救助計画を書き上げることができる。

dPLan の主な構成は以下の通り。

機関の情報(スタッフ、チーム、蔵書)
防災(リスクの査定、日々の防災法、そのための諸設備)
被災への対応と救助(救助チーム、IT情報、救済の優先順位、保険、一時避難)
救助のための製品やサービス(消防署や警察との連携、防災・救助サービス機関、
基金、ボランティア等のマンパワー)
計画の範囲とゴール
スタッフ教育
実行・評価・練り直し

空欄への書き込みや質問に対してのチェック等を順番に進めてゆくことで、自館に即した防災・救助計画が書き上がる。

dPlan: The Online Disaster Planning Tool
http://www.dplan.org/



2006年7月20日(木)
アメリカ国立公文書館、冠水被害の状況と復旧作業をいち早くサイトで報告


6月25日にワシントンDCを襲った未曾有の嵐と降水により、施設が冠水したアメリカ国立公文書館(NARA)が、被害状況と復旧作業の現状を同館のサイトで報告している。

セキュリティ・スタッフが冠水に気づいたのは同日の深夜10時半ごろで、公文書館の左右の道路から水が侵入し、変電室と半地下のエリアは4フィートから8フィートの高さにまで至った。また館内にあるマクガヴァン劇場も雛壇が水没した。スプリンクラーとセキュリティ・システムを除く全ての設備への電源供給を停止した。また、排水ポンプは緊急用の電源により稼働したが、水量が処理能力を上回り、排水場所もない状態だった。

知らせを受けたエマージェンシー・スタッフはただちに復旧に乗り出した。26日朝にはポンプと発電設備が再稼働した。スタッフは12時間交代で休みなく働き、27日朝までに変電室、半地下、劇場から水を追い出すことができた。

『独立宣言』『憲法』『権利の章典』には被害は無かった。しかし停電で温湿度が変わったことによる紙媒体資料への影響が懸念されたため、コンサベーション・スタッフは影響を受けた全ての区域の温湿度を点検し、大型の除湿器を設置して相対湿度の安定を図った。これにより冠水直後に97%にまで達した相対湿度を55%に戻すことができた。

しかし全面的な開館にはまだ時間がかかる。夏のピーク時には一日5,000人が訪れるため、できるだけ早く復旧すべく努力している。

Fact Sheet on Recent Flooding
http://www.archives.gov/calendar/status/facts.html

2006年5月19日(金)
国際公文書館会議(ICA)、防災と制御のためのガイドラインをPDF に


国際公文書館会議(ICA)はこのほど「公文書館の防災と制御のためのガイドライン」(Guidelines on Disaster Prevention and Control in Archives)をPDFにし、無料でダウンロードできるようにした。原本(紙媒体で40ページ)は1997年に防災委員会が作成したもの。主な内容は以下の通り。

Chapter 1  Types of disaster
Chapter 2  Financial planning
Chapter 3  Risk assessment
Chapter 4  Managing the disaster risk
Chapter 5  Preparedness
Chapter 6  Disaster reaction
Chapter 7  Recovery

http://www.ica.org/biblio.php?pdocid=452



2006年4月27日(木)
オランダ国立公文書館、他機関と協力しての防災・救助計画(英語版)


オランダ国立公文書館(Nationaal Archief)は国立図書館と協力し、防災と災害から救助のための計画の英語版(Disaster Plan)を発表している。同様のコレクションを持つ他の機関が協力して計画を立てる場合の参考になるとしている。具体的には、お互いが蓄積したノウハウが集約できること、救助作業の時の資源をお互いが活用できること、救助活動を支援できること。

Disaster Plan



2006年3月13日(月)
アイオワ大学図書館がハリケーン災害救助を音声ストリーミングで報告、オンラインの動画も


アイオワ大学図書館は昨年アメリカ南東部を襲ったハリケーンによる図書館災害からの資料救出活動支援サイトを設置しているが、このほど同図書館資料保存部門長であるギャリィ・フロスト(Gary Frost)の報告を掲載した。約46分の、リアル・プレイヤー用の音声でのストリーミング。また同サイトには、オンライン日刊新聞の The Daily Iowan へのリンクがあるが、ここでは動画(2分程度)でフロストによる救助ワークショップの模様を見ることができる。

Library Preservation, University of Iowa, Preservation Activities: Mississippi Disaster Recovery
http://www.lib.uiowa.edu/preservation/pages/news/katrina.htm

■Frost らの救助活動については以下の、国際図書館連盟(IFLA)資料保存委員会の機関誌 International Preservation News, No.37 (December 2005) の Disaster Recovery in the Artifact Fields –Mississippi After Hurricane Katrina がある。

http://www.ifla.org/VI/4/news/ipnn37.pdf



2006年3月8日(水)
IFLA資料保存分科会、災害予防と計画のための要約マニュアルをPDFで提供



国際図書館連盟資料保存分科会(IFLA-PAC)はこのほど、シリーズ International Preservation Issue の No.6 として "IFLA Disaster Prepareness and Planning: A Brief Manual"を上梓した。図書館資料への災害の防止策と計画の立て方を、必要にして充分なエッセンスだけマニュアル化したもの。主な目次は以下の通り。

リスク・アセスメント
予防と保護
防災計画
被災への対応
救助・復旧
付録:必要資材リスト

紙媒体に印刷したものとは別に、下記からPDFでもダウンロードできる。
http://www.ifla.org/VI/4/news/ipi6-en.pdf


2006年2月24日(金)
ミシガン州立大学図書館、災害予防と救助のための総合サイトを設置


ミシガン州立大学図書館(Library of Michigan State University)はこのほど、図書館災害の予防と、災害が起こった場合の救助などの情報源へのリンクをまとめたサイトを設置した。防災・救助計画のページでは、実際に災害が起きた場合にどのような公的機関や業者に連絡したらよいかをデータベースで検索できる。また具体的な計画の事例としてボルチモア学術図書館協会とアメリカ海軍図書館・アーカイブのが掲載されている。

The Disaster Preparedness website
http://matrix.msu.edu/~disaster/


2005年10月17日(月)
国際博物館会議(ICOM)が災害救援サイトを立ち上げ、機関誌ではリスク・マネジメントの特集




国際博物館会議(ICOM)はこのほど災害救援サイト Disaster Relief for Museums を立ち上げた。被災状況を知らせる報告書の雛形、防災・救済のための参考文献やリンク集などのページとともに、昨年12月のiインドネシア・スマトラ島沖津波と津波や、今年8月のアメリカのハリケーンによる被災状況と救済の現状を伝えるページもある。

Disaster Relief for Museums
http://icom.museum/disaster_relief/

また、ICOM News (No.2, 2005)は Risk Management の特集で、近年の博物館・美術館の被災状況と救済を伝える報告とともに、被災そのものの記録を残す博物館 Disaster Museum (例:ハワイの Pacific Tsunami Museumなど)の紹介と設置の勧めを載せている。
http://icom.museum/risk_emergency.html



2005年9月6日(火)
NEDCC、カトリーナ災害に対応した資料救出時の「まず、これだけは」


アメリカ南部を襲い未曾有の被害をもたらしたハリケーン「カトリーナ」により被災した資料の救出のために、記録資料の保存修復地域センターであるNorth East Document Conservation Center (NEDCC) はいち早く、HURRICANE RECOVERYのページを立ち上げた。24時間体制で電話等による相談を引き受けるとともに、まず人の救助を優先すべきこと、これを見届けたら直ちにコレクション全体の被害のアセスメントを行うこと、そののちに具体的な救助に着手することを訴えている。また同ページでは、各地域での資金や方策の相談窓口の紹介と、無料でダウンロードできる復旧マニュアル等のサイトも紹介している。

資料救助、それも家庭や、非専門家のための「まず、これだけは」は次の通り。

1. 人の安全確保が第一:どのような災害も人の健康に影響するものを伴う。片づけ作業にはプラスチックもしくはゴム手袋を。カビが発生しているときは医療用マスクかレシピレーター、ゴーグル、全身を覆うような衣服を。

2. カビの発生を防ぐ:カビは48時間以内に発生する。掃除や乾燥時に湿度と温度をできるかぎり低くする。

3. 空気乾燥する:屋内でゆっくりと空気乾燥で水分を除くのがベスト。ヘアー・ドライアーやオーブン、直射日光に晒すなどは非可逆的な害を及ぼす。屋内の空気の循環を良くするために扇風機をかけ、窓を開け放ち、エアコンをかけ、除湿する。



4. 扱いを注意深く:濡れたものは特に注意深く扱う。例えば水を被った資料を別々にするとき、引き出しから出すとき、アルバムから写真を外すとき、額から絵などを外すとき、湿った本の間にペーパータオルを挟むとき。

5. 汚れはやさしく落とす:脆弱になっているものに付いた汚れは刷毛やクロスでやさしく落とす。無理にこすると汚れを挽きつぶして埋め込んでしまうことになる。

6. 写真資料は:清水で慎重に汚れを洗い流し、プラスチック網かペーパータオルの上で自然乾燥する。もしくは写真の角にプラスチック製の布ピンを止めて吊して乾かす。乾燥中は写真同士を接触させてはいけない。

7. 優先順位を付ける:全てを救うのは無理なことが普通だ。歴史的に、金銭的な価値上、あるいはかけがいのない思い出がある--等での「自分にとってもっとも大事なもの」を優先する。

8. 全てを一時にやらない:濡れたものはすぐに手をつけず、箱や袋ならば無理に閉めようとせずに開いていたらそのままに。写真、文書、本、テキスタイルは、48時間以内の乾燥が難しければ冷凍する。

9. 専門家を招聘するときは:もしとりわけ貴重なものがひどい被害を受けているならばコンサーバターの助けを求める。壊れた部品や断片をできるだけ集めておく。風通しの良い場所に別置する。地域で対応してくれるコンサーバターはアメリカ保存修復学会(AIC)のサイトから探すこともできるし、同学会に電話で問い合わせることもできる。

NEDCC のHURRICANE RECOVERY
http://www.nedcc.org/news/hurricane.htm リンク切れ



2005年9月6日(火)
米文化財保存修復学会も被害の救援サイト


アメリカ文化財保存修復学会(AIC)は、アメリカ美術館協会(AAM)南東部美術館協会(Southeastern Museums Conference )、南東部地域保存修復協会(Southeast Regional Conservation Association)と連携し、被害救助のニーズを汲み上げる タスク・フォースをいち早く立ち上げた。救出に参加するボランティアのための旅費、滞在費、必要物資の調達費をまかなうための寄付の窓口になる。

詳細は
http://aic.stanford.edu/news/2005-09-01-SEMC_katrina.pdf (pdf 21.5KB)

また、文化財保存のためのナショナル・トラスト(National Trust for Historic Preservation)はハリケーン救済基金(Hurricane Relief Fund)を設置、アメリカ赤十字社(American Red Cross )もあらゆる貢献の窓口になることを表明している。



2005年6月30日(木)
被災資料の救助シンポジウムのアブストラクトも


今年6月2-4日にドイツのライプチヒで開催されたRestaurierung von Brand- und Wasserschäden のアブストラクトもIADAのホームページに掲載された。

Restaurierung von Brand- und Wasserschäden, Tagung der Herzogin Anna Amalia Bibliothek Weimar & Symposium des European thematic network "transitional metals in paper" (MIP)

http://palimpsest.stanford.edu/iada/ta05b_t.html



2005年2月18日(金)
被災した貴重図書の救済処置-- 移送から返却まで



2004年9月2日に起きたアンナ・アマーリア后妃記念図書館(ワイマール)の火災により被害を受けた貴重書の救済処置工程が、ドイツの資料保存フォーラム forum bestandserhaltung のホームページに掲載されている。

同図書館は一万点のシェイクスピア関連コレクション、マーチン・ルターと宗教改革に関連する16世紀のコレクションを持つことで知られている。火災は三万点の貴重書に被害を与えたが、うち 1534年のルター聖書、フンボルト・コレクションなど6千点は救出された。また消火のための水を被ったコレクションはライプチヒの zentrum fur bucherhaltung (zfb) により冷凍乾燥処置が行われた。フォーラムは zfb の manfred anders によるnach dem brand der herzogin anna amalia bibliothek weimar として、被災現場からのサルベージと移送、クリーニングと冷凍、冷凍乾燥とコンディショニング、そして図書館に戻るまでを画像付きで伝えている。なお zfb は旧東ドイツの国立図書館のコンサーバターを中心に設立された企業。

http://www.uni-muenster.de/forum-bestandserhaltung/forum/2005-01.shtml



2005年2月17日(木)
新刊 『最悪に備え、最良を計る』 がiflaから


国際図書館連盟(ifla)資料保存分科会は図書館、文書館、博物館などの防災・救助のための "preparing for the worst, planning for the best: protecting our cultural heritage from disaster."を刊行した。2003年7月にベルリンで開催された国際会議の予稿集。戦争を含む人災と、地震や洪水などの天災にどのように備え、災害時、災害後の方策を建てるか。

preparing for the worst, planning for the best: protecting our cultural heritage from disaster.
ed. by nancy gwinn and johanna wellheiser.
munchen: saur, 2005, 192 p. (ifla publications; 111)
isbn 3-598-21842-7
価格: 78 ユーロ

注文は下記へ
k.g. saur verlag
http://www.saur.de



2005年2月13日(日
防災・救助計画を e-ラーニング


アメリカの地域保存修復センターのひとつ Northern States Conservation Center はオン・ラインによる表記の教育を始める。

Disaster planning i: introduction to disaster preparedness planning
Disaster planning ii: writing a disaster preparedness plan

有料(それぞれ350ドル)。いつでも、どこででも自分のペースで学べ、教師とのチャットも用意されている。詳細は下記URLで。

http://www.collectioncare.org/training/training.html


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