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図書館やアーカイブ等の資料保存に関する世界のニュースを伝える、ほぼ日刊のページです。 土日・祝日は休刊します。 リンクも引用も自由です。

2007年10月のアーカイブ

2007年10月12日(金)

Studies in Conservation 最新号、「古糊の物性解明と、近似の糊料をポリサッカライドで」を掲載

国際文化財保存修復学会(International Institute for Conservation of Historic and Artistic Works:IIC)の機関誌 Studies in Conservation 最新号(vol. 52-3)は、Noriko Hayakawa(早川典子)らによる Characterization of Furunori (Aged Paste) and Preparation of a Polysaccharide Similar to Furunori を掲載している。

新しい糊を何年も寝かせて作る古糊は日本の表具に使われている独特の糊料で、延びがよいこと、接着力が弱いこと等で、対象物へのストレスも少なく可逆性も保たれる特徴を持つ。この研究では古糊の化学的な分析と生成初期段階での微生物の関与の解明を行うと共に、同種の特徴を持つ糊料をある種のポリサッカライド(多糖類)で作成した。

Studies in Conservation 最新号(vol. 52-3)

早川典子「古糊に関する新知見」(TOBUKENNEWS NO.24,(2006)

Rundbrief Fotografie最新号、「水やカビの被害を受けた銀塩写真資料のコンサベーション技術の開発」を掲載

ドイツの写真アーカイブのための専門誌 Rundbrief Fotografie最新号(vol 14, No.3, 2007). は Entwicklung einer Konsolidierungstechnik furr Silbergelatineabzuge: Die Konservierung eines wasser- und schimmelgeschadigten Fotografiebestandes der Gedenkstatte Buchenwald (銀塩写真のコンソリデーション技術の開発:ブッヘンヴァルト記念館における水害・カビ被害を受けた写真資料のコンサベーション)を掲載している。

専用の希釈した水性接着糊料液の開発についてで、微生物による被害を受けたゼラチン層は水に著しく敏感になっておりコンソリデーション(安定化)が難しかった。今回開発されたのはゼラチン、メチルセルロース、フノリの混合液を希釈したものでエアゾールで吹き付ける。「ゴアテックス」で資料を挟み、あらかじめ水+エタノールで蒸気加湿した後、吹き付けたところ、定着も良好で表面ゼラチンの変化も極めて抑制できた。

Entwicklung einer Konsolidierungstechnik furr Silbergelatineabzuge: Die Konservierung eines wasser- und schimmelgeschadigten Fotografiebestandes der Gedenkstatte Buchenwald (Ina Jochumsen, Regina Schneller, Andrea Pataki, Gerhard Banik, Jiuan-Jiuan Chen)
http://www.foto.unibas.ch/~rundbrief/nf55.htm

2007年10月11日(木)

英国図書館センター・フォ・コンサベーション(BLCC)が完成、ブック・コンサベーションと音響資料保存の拠点に


英国図書館が5月に開設した英国図書館センター・フォ・コンサベーション(British Library Center for Conservation:BLCC)の概要が同図書館のニュース・サイトに掲載されている。ブック・コンサベーション(他の紙媒体資料も含む)と音響アーカイブ技術サービスの拠点になる。

3階建ての建物の3階がブック・コンサベーション工房で、鋸型の屋根は仕事を進める上での充分な採光を考慮して作られ、6つの工房スペース、それぞれの工房には8つの作業ベンチが、また周辺には洗浄等の紙媒体のコンサベーションに不可欠な水を使った作業ができる設備が据えられた。付属施設はワークショップやデモンストレーションのためのスペース可変の部屋もある。

一方、音響アーカイブ技術サービスの部門は建物の下の階にあり、リマスタリングやコピーを行うための施設がある。図書館がもつ音響資料を、長期保存のための規格に則したかたちに作り直すために活用される。

なお、この機関が正式にスタートしたのと並行して、同図書館ではケンバウェル美術大学(Camberwel Colledge of Arts)、ロンドン美術大学他と提携して、ブック・コンサーバターと音響プリザベーション専門家の育成のためのインターンシップ制度をこの秋に発足させる。

British Library Centre for Conservation (BLCC)

PTJ、メンゲス氏迎えて講演「アメリカ北西太平洋地区における共同資料保存」を11月の図書館総合展で


株式会社プリザベーション・テクノロジーズ・ジャパン(PTJ)は11月7日に、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される図書館総合展で、ワシントン大学図書館・保存管理部長のゲーリー・メンゲス氏を迎え、『組織の境界を越えて-- アメリカ北西太平洋地区における共同資料保存』と題した講演会を開催する。

■講演
テーマ:アメリカ北西太平洋地区における共同資料保存
講 師:ゲーリー・メンゲス

■講演日程
日  時:平成19年11月7日(水)15時30分~17時
会  場:パシフィコ横浜・アネックスホール・第5会場(F205)
主  催:株式会社プリザベーション・テクノロジーズ・ジャパン
参 加 費:無料
定  員:100名
締 切 り:定員に達した時点

応募方法:名前・所属・連絡先を明記の上、下記まで。
株式会社プリザベーション・テクノロジーズ・ジャパン(担当:鳥海・清水)

〒330-0854
埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-7-5ソニックシティビル8F(JETRO)
e-mail: ptj@preservationtechnologies.jp  
Tel&Fax: 048-767-5333to


詳細は下記のチラシ(PDF)で
『組織の境界を越えて アメリカ北西太平洋地区における共同資料保存』

WESTPAS(北西太平洋地域資料保存協力機関)
2007年8月15日付け『ほぼ日』

2007年10月9日(火)

慶應大学DARC、奈良絵本やインキュウナブラ等の貴重書のデジタル化テーマに11日にシンポジウム

慶應義塾大学デジタルアーカイブ・リサーチセンター(DARC)は10月11日(木)に同大学日吉キャンパス(横浜市港北区)で DARC フォーラム jn 日吉を開催する。同センターが進めている西洋挿し絵入り本やインキュナブラ、奈良絵本などのデジタル化プロジェクトを貴重書デジタルを紹介する。詳細は下記のパンフレット(PDF)で。

DARC フォーラム jn 日吉

2007年10月5日(金)

東大東文研「アジア古籍保全講演会」を11月20日に、イスラム含む東洋の紙、修復、所蔵マイクロ資料の劣化で

東京大学東洋文化研究所図書室は11月20日(火)に第3回アジア古籍保全講演会を、東京大学工学部8号館(東京大学本郷キャンパス)で開催する。後期イスラム世界における紙と書物(鈴木董・東洋文化研究所教授)、東洋の紙と歴史(宍倉佐敏・女子美術大学大学院非常勤講師)、紙資料を修復すること(増田勝彦・昭和女子大学大学院生活機構研究科教授)、マイクロ資料の劣化-原因と対処(安江明夫・国立国会図書館顧問)、東洋文化研究所マイクロフィルム状態調査-A-Dストリップを用いて(東洋文化研究所図書室)、総合討論が予定されている。参加は無料、申し込みほか詳しくは下記ページで。

第3回アジア古籍保全講演会を開催します

2007年10月3日(水)

明日開催のシンポジウム「プリザベーション・マネジメント---資料保存の新しい地平」の参加者は350名に

明日4日に江戸東京博物館ホールで開催される情報保存研究会(JHK)と日本図書館協会共催のシンポジウム「プリザベーション・マネジメント--資料保存の新しい地平」への参加申込者数は350名を越えた。定員は300名だったが、〆切後も参加申し込みが相次いだところから、事務局では会場の総定員数400名までを受け付けた。関連業者や機関による展示会も併催されることもあってか、この分野でのシンポジウムとしては過去最大規模になる。

情報保存研究会(JHK)のホームページ

2007年10月2日(火)

国会図書館カレントアウェアネス、「日本における漫画の保存と利用」を掲載

国立国会図書館の季刊刊行物カレントアウェアネスは「日本における漫画の保存と利用」を掲載している。執筆は内記稔夫(現代マンガ図書館)と秋田孝宏(日本マンガ学会)。

「世界に冠たる日本の漫画」としてその文化的な重要性が国際的にも注目されている。しかし国内での漫画の保存の現状は貧弱で、さまざまな問題が指摘できる。民間施設による収集・保存の困難さ、数の膨大さ、資料の脆弱性、図書館での剤の所蔵事項の曖昧さである。こうした現状を打破するには漫画専門も保存図書館が必須である--としている。

1.漫画保存の必要性の増大
2.漫画保存・利用の現状とこれまでの取り組み
3.問題点
4.これから望まれる取り組み

日本における漫画の保存と利用

英国の2007年コンサベーション・アワード、資料保存ではダラム大学図書館、「地域歴史コレクションへのケア」が

英国の2007年のコンサベーション・アワードがこのほど発表された。このうち資料保存関連ではダラム大学図書館(Durham University Library)が2002~2006年に継続的に進めている英国北東部歴史コレクションへのケアプログラム(North East Collections Care Scheme )と、自然史最古の学術組織ロンドン・リンネ協会(Linnean Society of London)
が受賞した。コンサーバター任せにせず、保有する紙媒体記録資料に対するケアをプリザベーションの専門家のアドバイスを受け、地域全体での支援を背景に進めてきたことが評価された。

AWARD FOR CARE OF COLLECTIONS 2007

2007年10月1日(月)

米AICと文化財保存機構(Heritage Preservation)がクリーブランド公共図書館に資料保存賞、公共図書館で初

アメリカ保存修復学会(AIC)と文化財保存機構(Heritage Preservation)は、今年度の資料保存賞(Preservation Award)をクリーブランド公共図書館(オハイオ州)に贈ることを決めた。同図書館は貴重な文書、ポスター、写真資料他に対する長期的な保存計画を進めている。この賞 Awaqrd for Outstanding Commitment for the Preservation Care of Collections は1999年に創設されたが、公共図書館を対象にしたのは初、という。

Cleveland Public Library Receives Award for Outstanding Commitment to the Preservation and Care of Collections

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