
※募集を締め切りました。沢山のご応募に感謝します。(12/20)
有限会社資料保存器材は新春からの修復(コンサベーション)及び保存容器(アーカイバル容器)部門の正社員2名、およびアルバイト2名を公募します。期日・待遇等の詳細は下記のPDFをダウンロードし、ご覧下さい。
2008年度有限会社資料保存器材正社員及びアルバイトの募集要綱
なお2005年度の修復(コンサベーション)部門正社員採用の際の学科試験は以下の通りです。
2005年度採用学科試験問題

フロリダ大学スマサーズ図書館資料保存課(University of Florida Smathers Library Preservation Dept.)は同大学デジタル図書館センター(University of Florida’s Digital Library Center)及び同大学虫害研究科(University of Florida Entomology & Nematology Dept.),と協力し、ゴキブリ(American Cockroach)が本の表紙を蝕んでいる様子を3分30秒の動画にまとめて You Tube(動画共有サービスサイト) にアップした。


オースチン(米テキサス州)在住のペーパー・コンサーバターの Beth Heller が発案したTape is Evil 関連グッズが発売された。Tape とは資料などに貼られている粘着テープのことで、経時劣化してゆくと除去が難しく、ペーパー・コンサーバター泣かせの処置になる。今回のグッズは、このテープでの害をうったえることで、コンサベーションという仕事への認識を深めてもらおうという趣旨の元に生み出された。カレンダーは月ごとに、ペーパー・コンサベーションの主な行程が写真で掲載されている。上記の January 2008 は水による洗浄(aqueous cleaning)の画像。
Tape Is Evil: a store full of stuff for book and paper conservators, archivists,
curators, librarians, and everyone else who cares about cultural heritage.
http://www.cafepress.com/tapeisevil

カナダ文化財研究所(CCI)はこのほど、同研究所が刊行しているテクニカル・ブレティンのひとつとして、Guidelines for pH Measurement
in Conservation を上梓した。コンサベーションの分野では、対象が紙媒体に限らず、適切な処置を行うために、酸性度、アルカリ度の指標としてのpH(水素イオン指数)の計測が日常的に行われるが、対象物や計測の機器類、あるいは方法の違いによって誤差や再現性に狂いが生じることが多い。この小冊子は信頼性が高く再現性のある正しい計測の方法を解説したもの。著者は同研究所のSeason Tse。
TB #28 Guidelines for pH Measurement in Conservation
$15.00
paperback, 23 pp, 2007
ISBN: 978-0-660-19766-1
下記ページから入手できる。
http://www.cci-icc.gc.ca/bookstore/viewCategory-e.cfm?id=18&thispubid=514

Alessandro Conti 著、Helen Glanville 訳のHistory of the Restoration and Conservation
of Works of Art が出版された。ヨーロッパの中世から19世紀末までの芸術作品の修復およびコンサベーションの実践と考え方を跡づけたもので、広範囲に渡る出典の簡潔な紹介、用語の解説、参考文献が付いている。
ペーパーバック: 464ページ
出版社: Butterworth-Heinemann
ISBN-10: 0750669535
ISBN-13: 978-0750669535
目次は以下のページで
http://www.amazon.co.jp/gp/reader/0750669535/ref=sib_rdr_toc?ie
=UTF8&p=S006&j=0#reader-page

フロリダ大学(The University of Florida )図書館は本の劣化を防止するための取り扱い方(Book Care)を動画にまとめ利用者向けの教育ビデオとして
You Tube(動画共有サービスサイト) にアップロードした。棚からの本の引き出し方、コピーの正しい取り方、飲食が誘引する虫害、水濡れ被害、不適切な補修--等々で、part
1 と part 2 の全体で12分。
英国立図書館(British Library)は資料保存のための代替マイクロフィルムのマスター登録に関するアンケート調査をサイト内に置いたアンケートのためのページで開始した。〆切は11月30日。
この登録制度は Register of Preservation Surrogates (RPS) と呼ばれるもの。マイクロフィルムを所蔵する機関が、BLが管理する書誌事項を記録したデータベースに登録することで、他機関がマイクロ化を図るときに、このデータベースにアクセスし、他機関が保有する場合にはそこから複製物を得られる。
調査は Contact(PRSを知っているか--等)、Use and access(これまで利用したことがあるか、どのぐらいの頻度か--等)、Contributing
to the databese(登録をしたことがあるか、現在もしているか--等)の18の質問にページ上で答えて送信する。
Register of Preservation Surrogates Review Survey

コンサベーションに関わる二人の著者が1999年に刊行し好評を持って迎えられたArchitectural Photoreproductions:
A Manual for Identification and Care が、内容の改正と、最初の上梓以降の新しい参考文献を加えて、来年2月に刊行される。1860年~1960年に主として建築図面等に多用されてきたサイアノ(シアノ)写真図面やジアゾ写真図面等は、その方法が歴史的にも地域的もさまざまで、現在残されている実物からの同定が難しく、これへの保存手当ての選択も限られていた。同書では色や線の形などをフローチャートで追うことで、いつごろどのような方法で作られたものか、またその方法に由来する劣化の特徴や、劣化抑制のための処置等が判る。
Architectural Photoreproductions: A Manual for Identification and Care (Paperback)
by Eleonore Kissel, Erin Vigneau
2008, 136p, ISBN 9781584562160, $ 49.95
OAK Knoll Press
国立公文書館の機関誌『アーカイブズ』(第30号、2007/10)はドイツ・ネーシェン社の脱酸性化技術ビュッケブルグ法保存法による「大量脱酸と保存」を掲載している(p.58-65)。
同法はローワーザクセン州立公文書館で1980年代に開発され、その後にネーシェン社が引き継いだもので、一枚ずつの紙媒体文書をアルカリ水溶液(炭酸水素マグネシウムを溶解)で脱酸性化する。水溶液のを通過する中で、水に流れやすいインク等の滲み止め、アルカリバッファの付与、紙力補強のためのメチルセルロースでのサイジングが行われる。水溶液を使った脱酸性化技術は1960年代から今日まで、主として手作業での方法として多用されているが、滲み止めからサイジングまでを機械的に一連のシステムとして行えるのが同法の最大の特徴である。処置後の紙はpHが最少7.5、最大9.1まで上昇し、バッファは最大2%(炭酸カルシウム換算)、9割の紙で30%程度の紙力アップが見られたという。
この論文では方法の概説と共に、この方法に適さない紙、自動化機械の紹介、さらには現在開発中の「書籍」(一枚ずつではなく)を丸ごと脱酸性化する技術も合わせて紹介している。
同法の日本でのマーケティングはフィルムルックス株式会社が行っている。
『大学図書館研究』80号(2007年8月)は栗林久美子、田崎淳子「アジア貴重古籍保全事業への取り組み--東京大学東洋文化研究所図書室を例にして」を掲載している(pp.11~19)。貴重書庫の新設、講演会・ワークショップの開催、漢籍コレクションの劣化調査、特別貴重書の補修、貴重書の電子化とデータベースの公開など、同図書室が2005年度から4ヶ年計画で精力的に進めている保全事業の概要が紹介されている。
東京大学東洋文化研究所は1941年に東京(帝国)大学に設置された最初の人文社会科学研究所でアジア全域から北アフリカにわたる地域を対象に経済、歴史、宗教、思想、美術、考古学等のさまざまな分野の研究を行っている。図書室が保有する蔵書数は約65万冊で、なかでも漢籍を中心とした東アジア関係資料は群を抜いた質と量を誇る。保全事業はこれらのうちアジア関連の貴重な古籍を対象としたもの。初年度の貴重書庫の建設からスタートし、同年から毎年一回開催している講演会・ワークショップ、2006~2007年度にかけての漢籍叢書25,000冊を対象にした劣化調査、敦煌遺書等への保全処置、2004年度から継続している画像データベースを元にした東京文化研究所アジア古籍電子図書館の設置、さらには語学研修にまで及ぶ。
栗林久美子、田崎淳子「アジア貴重古籍保全事業への取り組み--東京大学東洋文化研究所図書室を例にして」
大学図書館研究80号、2007年8月発行、pp.11~19

増田勝彦氏とICCROM総会で賞を受ける大和智氏
文化財保存修復研究国際センター(ICCROM)が文化財のコンサベーションの発展に寄与した人に贈るICCROM AWARD の今年の受賞者に増田勝彦氏(昭和女子大学教授)が決まった。増田氏は東京文化財研究所在籍時に壁画の修復を学ぶためにローマの同センターで研修を受けたが、、その後に講師として招かれた。ローマでのICCROMのコンサベーション・コースのひとつとして定期的に開催された教室は"Masuda
School"として、紙媒体の文化財のコンサーバターが日本の表具の技術や和紙を知るまたとない場になった。また、日本で開催されているJapanese
paper conservation(JPC)コースの設置と運営にも注力した。今回の賞はこうした長年の貢献に対して贈られるもので、8日に開催された総会では、この日に欠席を余儀なくされた増田氏に替わり、大和智氏(ICCROM理事)が賞を受け取った。
2007 ICCROM Award: Prof Katsuhiko Masuda
日本図書館協会資料保存委員会保存管理チームは連続セミナー「調査から計画へ」の第4回目として(財)元興寺文化財研究所の井上美和子氏を迎え、「蔵書保存は環境整備から」を12月14日(金)に開催する。資料保存で第一に重視すべきは保管環境の整備。それにはまず書庫等保管環境の現状を把握すること、次いでそれに基づく改善策を講ずること、が基本になる。(財)元興寺文化財研究所は、資料保存施設の保管環境調査と環境改善策の提示に熱心に取り組んでいる。今回のセミナーでは、同研究所のこれまでの環境調査から明らかとなった保存施設の問題点とその改善策について報告してもらうとともに、誰でもできる簡易な環境調査法を紹介する。
詳細は下記ページで
第7回資料保存委員会セミナーのお知らせ
アクリル樹脂の世界最大手企業の米ローム&ハース社はこのほど、自社のアクリル樹脂その他の製品のコンサベーション分野での利用を促進すると共に、利用時のさまざまな疑問や質問に応えるためのWebCast(Web上で視聴できるビデオ形式のコンテンツ )を立ち上げた。同社のアクリル樹脂 「パラロイド Paraloid」はコンサベーションの分野はショーケースのガラスの代替、処置時のコーティング剤等々として多用されている。今回同社が立ち上げたサイトは、自社のアクリル樹脂に関する各分野のエキスパートを集め、ユーザーから寄せられる様々な疑問や質問に答えるかたちでコンサベーション分野での一層の利用促進を図ろうというもの。登録(無料)することで専門家による製品紹介や応用の説明を動画(55分)で見ることができる。また同じ画面でのアンケート形式の質問には利用時の疑問に関する質問を受け付けるコーナーもある。
「博物館の屋内環境---予防的保存手当て」国際会議が11月19~23日にコペンハーゲンのデンマーク国立博物館で開催される。屋内の諸環境がどのように資料に影響を及ぼすか、その知見を元にどのような環境基準が考えられるか、規準に則した保管環境を整えるためにはどのような積極的な(active)な、または受動的な(passive)な方法があるかについて、各国から200名が集い、下記のテーマ別の5つのセクションで計36の発表が行われる。参加者は全ての発表の予稿集(PDF)を会議のサイトからあらかじめダウンロードできる。各発表の要約は非参加者もダウンロードできる。
Session 1: The effect of the environment on artefacts.
Session 2: Measuring the environment.
Session 3: Applying knowledge of the effects of climate: surveying actual
collections.
Session 4: Use of enclosure to control climate – the larger environment.
Session 5: The showcase and picture frame.
詳細は下記サイトで
Museum Microclimate --Conference on Preventive Conservation
東京文化財研究所では、第31回文化財の保存および修復に関する国際研究集会を「文化財を取り巻く環境の調査と対策」というテーマで2008年2月5日から7日までの3日間開催する。文化財はそれを取り巻く環境により様々な影響を受ける。ラスコー洞窟や高松塚古墳のカビなどの発生の一つの要因は、壁画の周囲の湿度が高い状態にあったことに拠る。これらの問題に対処するためには、劣化をひきおこす微生物への対策のみならず、周囲の温湿度や文化財に含まれる水分量など数多の環境要素の問題点を明確にすることが重要である。今回の国際研究集会では、様々な調査手法と評価法について、最新の研究成果をもとに討論し、文化財を取り巻く環境の調査と対策のために広く検討する。
セッションⅠ 文化財を取り巻く環境と劣化
セッションⅡ 調査手法と応用事例
セッションⅢ 環境の評価と対策
発表は招待講演者のみだが討論は全ての参加者が発言できる。報告書は翌年度に発行を予定している。参加〆切は11月9日。詳細は下記ページで