

スタッフのチカラのページで福島希による「金鑲玉」(きんじょうぎょく)を掲載しました。これまで「奥義」とか「秘伝」と言われてきたこの製本法を、実物の精査と内外の文献の参照により、可能な限り詳しく解説したものです。
2009年第75回国際図書館連盟ミラノ大会が8月23日から27日にかけて、イタリアのミラノで開催されるが、これに続き8月31日から9月1日にローマで開かれる資料保存分科会(IFLA Preservation and Conservation Section) とコア・プログラム (IFLA PAC-Core program)共催サテライト・ミーティングのテーマは、文化財の文脈での資料保存(Conservation and preservation of library material in a cultural-heritage oriented context)。初日はヴァチカン図書館(Vatican Library)と文化財としての文書と書物の 修復と保存の専門機関である Instituto Centrale per il Restauro e la Conservazione del Patrimonio Archivistico e Librarioを見学、2日目はマス・デジタル化のためのスキャニング・ロボットと文化財としての図書館資料の展示に関するセッションが予定されている。
IFLA Preservation and Conservation Section Core Activity on Preservation and Conservation (PAC) Rome, Italy 31 August - 1 September 2009

source: http://www.nationalmuseet.dk/graphics
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2007年11月にコペンハーゲンで開催された「博物館の微気候」(Museum Microclimates)国際会議の予稿集がこのほど、デンマーク国立博物館から刊行された。Tim Padfield と Karen Borchersenの編集。PDFでも全文をダウンロードできる(無料)。また、サイトからは当日のパワーポイントによる発表ファイルも見ることができる。
4つのセッションで計36の口頭発表と12のポスター発表が行われたが、このうち紙媒体関連の発表は以下の通り。
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Extending the useful life of paper - evaluation of the effect of various preservation actions. Aneta Balažic, Špela Habicht, Mateja Smodiš, Jana Kolar and Matija Strlič
「紙の寿命を延ばす--処置法の効果の評価」
Bookkeeper法で脱酸性化した紙を、異なった温度環境(20℃、15℃、5℃)に置き、脱酸性化と低温保管の効果、およびそれらの組み合わせの効果を見た。脱酸性化したものは、しなかったもの(pH6.5)に比べて3.3倍の延命効果があることがわかった。また、温度が5℃下がると「安定化の要素」(factor of stabilization)が2つ上がり延命に寄与することがわかった。脱酸性化と低温保管(5℃)では安定化要素が30±17と最大の効果が得られた。

Dust in historic libraries.
Helen Lloyd, Caroline Bendix, Peter Brimblecombe and David Thickett
「歴史的な図書館の塵埃」

本に積もる埃をキャッチするための粘着物を塗布したテープ
歴史の古い図書館の蔵書は脆弱なものが多く、クリーニングは手間もかかり、作業中に傷める可能性もある。このプロジェクトは、どのぐらいの頻度でクリーニングをすればよいか知るために、書棚に積もる塵埃と、塵埃を固めてしまう高い湿度、伝統的に使われてきた埃よけ(並べた本と書棚との間に置く)の有効性をモニタリングたもの。.
The SurveNIR project - a dedicated NEAR INFRA RED instrument for paper characterization.
Matija Strlič, Jana Kolar, Dirk Andreas Lichtblau
「SurveNIRプロジェクト--紙の物性を知るための近赤外線ツール」
近年、ヨーロッパの主要な図書館やアーカイブそして保存科学研究機関の協力のもとに開発されたSurveNIRは、非破壊で本や文書の基材の紙の物理的性質、重合度やpHなどを瞬時に分析しデータとして得ることができ、蔵書の状態調査(collection condition survey)のための革新的なツールとして活用が期待されている。
詳細は →こちらで
A holistic appraisal of environmental conditions in The National Archives, UK. Kostas Ntanos, Nancy Bell
「英国立公文書館での環境状態の総合的評価」

保管庫の湿度差の分布マップと8日間の湿度変化のグラフ
1,000万点以上の記録物を収蔵する英国国立公文書館 (TNA)の環境管理に対する総合的(holistic)な評価について。1966年に設置されたキュー(Kew)の二つ所蔵庫は英国規格BS5454に則した保管環境の最先端の施設で、温度16-19℃±1、相対湿度40-65% RH ±5% を維持してきた。このように厳格な環境管理を含む包括的な保存計画を遂行してきたが、近年の空調システムの機械的なトラブルや、その維持のためのコストの上昇を踏まえて全面的な見直しを行ってきた。ここではTNAが維持してきた環境の規格の提示、環境対策の総合的な評価の必要性の背景、見直しの土台となる研究プロジェクトでの知見の解説、そしてそれらの知見をどのように活かそうとしているのかを述べる。
Libraries and Archives in Historic Buildings.
David Thickett, Seok-Joo Rhee, Sarah Lambarth
「歴史的建造物内の図書館とアーカイブ」
歴史的な建造物内に設置された図書館やアーカイブズの主な環境パラメータ(温度、相対湿度、光、塵埃、大気汚染ガス)を研究してきた。新しいツールである「時間負荷による保存インデックス」(time weighted preservation indices)とIsoperm に基づく紙の寿命を見ると、BS5454規格に示された温度と相対湿度の最大許容値を越えてしまうことが解る。光の照射量も、規格の窓のブラインド管理規準よりもずっと下回っている。革装幀本の背も、もっとも光の影響を受けると思われているが、著しい被害というのではない。塵埃の堆積は棚での人の行き来の頻度と、並べた本と棚との空間の広さとに連関性が強いことが解った。
[Abstract][article][presentation]
Dust -A method for sampling and analysing dust on museum objects. Maria-Louise Jacobsen
「博物館での塵埃のサンプリングと分析の一方法」

ゼラチン製粘着物を塗布したフィルムによる塵埃サンプルの収集

デジタル・マイクロスコープカメラで撮影した塵埃と分布の画像をフリーソフトの画像解析プログラム image Jを使って分析する。
塵埃による被害を防ぐ一般的なガイドラインが必要とさているが、そのためにはサンプリングと分析が必須だ。これまでいくつかの方法が紹介されているが、日常的に使うにはコストがかかりすぎる。また、内外ともにサンプリングと分析の規格もない。ここで紹介する方法は低廉で再現性に富み、展示の際に使っても目障りにならない。ガラス板の上につもった塵埃を粘着性のゼラチンを塗布した塵埃リフター(dust lifter)で集めて、その画像をマイクロスコープ付きのデジカメで撮影し、画像をフリーソフトの image-J で解析すると、どこにどの程度の量の塵埃が積もり分布しているかが解る。どのような塵埃なのかも合わせて研究した。
Dust -A method for sampling and analysing dust on museum objects
発表の全文は下記から
Contributions to the conference in Copenhagen, November 2007 Abstracts, articles and presentations. Edited by Tim Padfield and Karen Borchersen

sorce: http://www.lightcheck.co.uk/images/photos/chart2.jpg http://www.lightcheck.co.uk/images/photos/pic1.jpg
国際文化財保存修復学会(International Institute for Conservation of Historic and Artistic Works:IIC)の機関誌 Studies in Conservation (vol. 53, 2008)は、博物館や美術館の展示ルームや保管庫での紫外線による資料への影響を簡便かつ精度良く計測しモニタリングができる LightCheck® Ultra の開発を紹介している。
Dupont, A.-L., et. al. Development of LightCheck® Ultra, a novel dosimeter for monitoring lighting conditions of highly photosensitive artefacts in museums. Studies in Conservation, 53 (2008) 49-72.
感光剤を塗布した紙片を展示物等の横に置いておいて感光剤の変色レベル(青、紫、ピンク、白)を見ることで、照明などからの光の影響のリスクが判る。この研究では、さまざまな光源での影響と精度の比較と共に、光外の資料に影響を与える原因(温度、湿度、酸素、屋内大気汚染物など)との関連、複数機関での現場での計測と実験室での計測の比較なども行っている。
AATA のアブストラクト(AATA No.: 42-3468)
製品の詳細な説明や入手は以下で
中国の文化面での国家プロジェクトのひとつとして一昨年発足した「全国古典籍保護プロジェクト」のポータル・サイト 中国古籍保護网(英語名:CHINA ANCIENT BOOKS PAC ONLINE)の技術研究のページでは「謹防酸性装具破坏古籍 」しとて、本や文書などを保管する際に多用されている新聞紙やクラフト紙が資料にどのような悪い影響を与えるかを解説し、使うことを戒めている。
それぞれの紙の繊維組成や抄紙法を概説した後に、包材として使用する際の問題として、酸性度の高いクラフト紙等からの資料への酸の移行による劣化、色移り、包材の不純物による資料の変色等が挙げられている。
英国アーキビスト協会(Society of Archivists)は二年毎に、コンサーバターを目指す学生や一般のアーキビスト向けの資料保存基礎講座尾を開催している。今年は3月23~27日の5日間。そのカリキュラムが同協会のHPに掲載されている。項目は次の通り。
・環境のモニタリング
・デジタル記録の保存
・保存調査
・写真資料の保存
・防災
・資料保存の仕事上での健康と安全管理
・展示
・フィルムと音声資料の保存
・虫菌害
・製紙の歴史
・和紙
・装飾紙
・粘着テープの除去
・再加湿型補修テープの使い方
Conservation Training Scheme for Conservators Lecture Week, 23 - 27 March 2009
瀬畑源氏(一橋大学大学院社会学研究科博士課程)のブログ「源清流清」は、「2009年公文書管理法問題」として、3月17日に衆議院第二議員会館で開催された公文書管理フォーラム、市民のための公文書管理法の制定を求めるネットワークの発足など、今年に入ってからの公文書管理法に関わる動きを丹念に追いかけ、報じている。

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左が手当て前、右が後
国際敦煌プロジェクト(IDP)のニューズレターは18世紀の中国で作られた六合形式の套(tao)への保存修復手当てを紹介している。貴重書を保管するための専用の保存箱で六合式、すなわち板状の6つのパーツが組み合わさって箱として機能する(日本でいう四方帙)。写真のように一番上の蓋には模様がくり抜かれており、これが下の蓋の凸模様に嵌合するという手の込んだもの。しかし、過去に修理がされた際に内側に貼った綿布の、特にヒンジ部の処理が上手くなかったらしく、長い間に嵌合ができないようになり、また芯材の貼り合わせ板紙も表装材の絹布にも傷みが生じてしまった。
今回の手当てでは、再び元の本を収めるのではなく、別に保存することを前提に、虫損等による物理的な傷みが酷い」芯材と表装材、ヒンジ部の修理を行い、最終的にくり抜き模様が勘合するように修理を行った。糊も可能な限り水分を含まないようにして、貼り合わせが緩んだ芯材に糊を挿す際にも絹布との間にバリアーフィルムを挟んで水分が移らないように注意した。欠損部には新たな布で「修復」することはせず、欠損を板紙で補填した後に楮紙をかぶせ、最後に染めた薄美濃紙で覆った。
板状のパーツを繋いでいるヒンジ部は絹布と綿布とで成っているが、ヒンジ部は全体に破れ等の傷みによる緩みが生じていて蓋の模様の嵌合がうまくできない原因になっている。このため丈夫な綿布をカチオン系の染料で黄色に染めて、楮紙で裏打ちし、これを新たなヒンジ部として可逆性のあるEVA接着剤で貼り込んだ。
嵌合模様の部分は特に虫損が酷く、扱うたびに崩れてゆく。別にモデルを作成して実験したところ、元の傷んだ部分を新しい貼り合わせ板(楮紙による)で代替するのが良いと判り、これを作成して、接着剤(デンプン糊とEVA)を使い分けながら復元した。
絹布は3種類使われていた。うちダマスク織りのとガーゼはもっとも脆弱で補強が必要なのだが、水溶性の接着剤も溶剤へのそれも絹に悪影響を与えるかもしれないため直接的な手当ては最小限に控えることにした。現物の利用頻度は低く、また英国図書館の制御された保管環境ならば充分に永らえると判断したためだ。めくれてしまっている絹布は、芯材とヒンジ部に直にドライなデンプン糊で付けた。また、細かくささくれだった角の絹布はアルコールで溶いたメチルセルロースで定着し、長い繊維状のは極細のポリエステル繊維で下地の布に繋いだ。
The Conservation of an Eighteenth-century Chinese Tao
アメリカ国内の資料保存分野の進展に貢献した人に毎年贈られるBanks/Harris資料保存アワードの受賞者が、カリフォルニア大学バークレー校図書館資料保存部長のバークレー・オグデン氏に決まった。図書館での製本やデジタル化、防災の在り方から、ウェブの双方向性を活かした蔵書アセスメントの方法(CARIPR)の開発や保存プライオリティの付け方の提唱、西海岸の州を中心にした資料保存協力のネットワーク活動(WESTPAS)など、実践に裏付けられた幅広い啓蒙活動で知られている。昨年9月に来日し、情報保存研究会のセミナーや日本図書館協会資料保存委員会セミナーでも講演した。
Banks/ Harris Preservation Award は、資料保存の先達であるPaul Banks とCarolyn Harrisを記念しての賞。
Barclay Ogden Awarded Paul Banks and Carolyn Harris Preservation Award
参考:『ほぼ日』2008年9月17日「日図協資料保存委員会、UCLA図書館のオグデン氏を迎え「保存マネジメントの諸問題」でセミナー」
埼玉県立公文書館が所蔵する明治初年から昭和22年までの埼玉県の行政文書11,259点がこのほど国の重要文化財に指定された。年代・内容ともに偏りが少なく系統的に保存されていること、県の基本政策や行政機構を知るうえでの基本資料であること、地域社会が近代化する過程を具体的に伝え、近代史研究、地方行政史研究上に重要であることが評価された、という。埼玉県立公文書館では21日から同館の展示室で主な文書を展示している。また、東京国立博物館で毎年行っている新指定文化財の特集陳列品として4月28日から5月10日まで国立博物館本館でも展示される。
東京大学経済学部図書館資料室のサイトは「蒟蒻版と青焼(ジアゾ)のデジタル処理による情報の保存について」(小島浩之・矢野正隆・内田麻里奈)を掲載している。同室が本年から開始した「長期保存が不可能な記録材料のための保存プロジェクト 」の一環。
これまで紙やフィルムなどの媒体劣化については良く知られるようになっておりその対策も進んでいるが、媒体の上のインクや染料などの記録材料については、感熱記録物のように早急に褪色が生じるモノがあるにも関わらず、その保存対策が遅れてきていた。この報告は同室が持つ蒟蒻版とジアゾ複製物を対象に、現物よりも媒体上の情報の保存を優先させたデジタル化の取り組みを紹介している。劣化のレベルを3つに分けて、デジタル化によるデータ補正での復元などを試みた。
蒟蒻版と青焼(ジアゾ)のデジタル処理による情報の保存について
アメリカ国立公文書館(National Archives)は毎年、資料保存コンファレンスを開催しているが、第23回目の今年のテーマは Digitizing for Preservation and Access: Past is Prologue として3月26日に開催する。制度的なアプローチ、事例、規格、そして現在進行中のあるいはすでに完了しているプロジェクトと計画を推進するにあたってのマネジメント法に焦点が当てられる。国立公文書館のほかに英国図書館や国内の大学図書館から講演者が予定されているが、「デジタル化の前に、現物資料の長期保存のためにどのような準備が必要か」(Archival and Preservation Preparation for Digitizing Records)もテーマに挙がっている。このコンファレンスのレジュメは、これまでと同様に、その概要が国立公文書館のサイトに掲載される予定である。
23rd Annual Preservation Conference: Digitizing for Preservation and Access: Past is Prologue

写真資料の保存の世界的な専門機関である米IPI社はこのほど、書庫などの保管場所の温度と湿度を入れるだけでその場所の露点(空気中の水蒸気が水滴に変わるときの温度)が判り、さらにその露点での保管資料への物理的、生物学(カビ)などの予想されるダメージが推測できるカルキュレーターを無料で公開した。プログラムはダウンロードして使うのではなく、IPIのサイトのホームページ上で直接、温度と湿度をスライドバーで設定して使う。
Welcome to the Dew Point Calculator!
昨年(2008年)11月末で更新を停止していた本ページを再会しました。新たなSEO対策、Web2.0への対応などサイト全体の見直しを図るとともに、本ページにおいては、懸案だった「カテゴリーからのアクセス」として、2005年からの掲載記事をカテゴリー別に分類し、まとまった別ページとしてアクセスができるように作り替えました。また同時に、カテゴリーに即した文献案内も載せました。
当初、いわゆるブログ形式への転換も考えました。『ほぼ日』は内外のホームページから記事を抽出し、日々のニュースとして伝えていますので、ブログ形式は最適ではないか、カテゴリーを示すタグを付ければ容易にデータベース化が可能になる---と踏んだのですが、これまでの全ての記事を転換してゆくことの手間が大変なこと、なによりもブログのプログラム自体はコチラ(弊社)ではなく、アチラ(プロバイダー等)が握っていてそれぞれ独自であること、一私企業のアチラが転けたら(その可能性はいつもあります)、他のブログへの転換がまたもややっかいなことになる---等々を考え合わせ、当面は現行のHTML形式で手作業でのカテゴリーへの組み込みをやってゆくことにしました。とはいえウェブの世界は日進月歩ですから、より最適なかたちがでてくることと思います。いずれ、再びのマイグレーションを余儀なくさせられでしょうが、要はそのかたちがパブリックであることに尽きると考えます。(木部 記)
カテゴリーからの記事へのアクセス

日本図書館協会資料保存委員会編集企画による『資料保存の調査と計画』がこのほど刊行された。同委員会の保存管理チームの活動の一つである連続セミナー「調査から計画へ」での講演を元に各講師が新たに書き下ろした論文を中心にまとめたもの。
保存管理チームは、四半世紀になる日本の資料保存の活動の中で決定的に立ち後れている図書館・アーカイブズでのプリザベーション(preservaton)の理解の徹底と、具体的な実践の導きを目的に2006年10月に発足した(資料保存委員会「保存管理チーム」について)。プリザベーションとは「資料所蔵機関の蔵書に総合的に対応する方策でマネジメント・レベルの対応である。何のために保存するか、どのように現在と将来の利用を保証するか、保存の優先順位は何か、等の問いが設定される。そこでは個々の資料単位だけではなく蔵書全体の保存が重要であり、かつその意義が問われるkと二なる。資料保存の方針、利用者サービス方針との連携も不可欠となる」(p.3)。保存管理チームはプリザベーションに則したいくつかのテーマに取り組んでいるが、セミナー・シリーズ「調査から計画」へもそのひとつ。各館がプリザベーションを実践するには、資料保存に総合的、体系的に取り組むことが不可欠であり、その基盤となるのは現状把握、そしてそれに基づく画的対応だからである」(p.4)。
本書の組み立ては以下の通り。1は蔵書保存調査の総論、2~4章は調査と計画実施の具体的な事例になる。
(目次)
序 (安江明夫)
1 図書資料の保存状態調査 (木部徹)
2 学術資料の調査と計画-東京大学経済学部図書館の事例 (小島浩之)
3 地域資料の調査と計画-小平市立図書館の事例 (蛭田廣一)
4 公文書の調査と計画-琉球政府文書の事例 (大湾ゆかり)
5 マイクロ資料の保存状態調査 (安江明夫)
6 マイクロ資料の調査と計画-東京大学東洋文化研究所の事例 (田崎淳子)
附録
1 蔵書状態調査のための標本抽出法 (矢野正隆)
2 文献案内 (矢野正隆、安江明夫)
『資料保存の調査と計画』
安江明夫監修 日本図書館協会資料保存委員会編集企画
2009.3 141p A5判 定価1890円
ISBN978-4-8204-0825-3
弊社のスタッフの一人である木部が、第11回図書館サポートフォーラム賞を頂戴できることになりました。同賞は「ユニークで社会的に意義のある各種図書館活動を表彰し、図書館活動の社会的広報に寄与することを目的に設立された」もの。今回は、藤野幸雄氏(元・図書館情報大学副学長)、大森一彦氏(元・東北工業大学図書館)とともに、弊社の木部徹が選出された。詳細は下記ページで。