今日の工房 2010年

週替わりの工房風景をご覧ください。毎日こんな仕事をしています。

2010年12月24日(金)

2010年も残すところあとわずかとなりました。弊社は年末12月28日まで、年始は1月5より平常通り営業いたしております。本年中のご愛顧に心より御 礼申し上げますと共に、明くる年も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。さて、来年は卯年。ご好評の手拭いもできました。

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2010年12月17日(金)

株式会社堀内カラーアーカイブサポートセンター様の肥田康氏に「写真資料の保存と活用」というテーマで社内で講演いただいた。ガラス乾板の劣化の見極めか ら最新のデジタルまでの歴史、資料を利用する問題点と活用の仕方について、またデジタル化ならではの利点と問題点など。長い経験に裏打ちされた説得力ある 内容だった。

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2010年12月09日(木)

コンサベーションの処置サンプル。修補やエンキャプシュレーションを行った新聞紙や、リーフキャスティングと裏打ちの違いが分かるように仕立てた和装本な ど、処置の見本を作成する。これらのサンプルを実際に見て触れてもらい、お客様に処置への具体的なイメージを持ってもらう。

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2010年12月02日(木)

社内勉強会(略称:箱研)にて、弊社保存容器の開発の歴史を振り返った。タトウ式保存箱は創業期からの主力商品。開閉部は当初のワッシャー式、コハゼ爪等と変遷し、現在のワンタッチヒネリ式に落ち着いた。

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2010年11月25日(木)

昨年に引き続き、学習院大学大学院アーカイブズ学専攻課程の資料保存を学ぶ方々が工房見学に。今年は学習院大学史料館の職員も参加され、コンサベーション部門と保存容器部門の作業現場を熱心に見て回られた。見学後も質問や意見が飛び交う、活気ある会となった。

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2010年11月19日(金)

社団法人倫理研究所様所蔵の中国製土偶5体を一箱に入れる。棚に収納したままでも取り出し易いように棚はめ込み式保存箱に。土偶を等間隔に置き、箱の中で 移動したり倒れたりしないように土偶の土台と同じ大きさに穴を開けた仕切り板を被せる。仕切り板の一番上には引っ掛かりを付けて、土偶が抜けることを防い だ。

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2010年11月11日(木)

革をすくときに使うペアリングナイフ(paring knife)。本の表紙カバーに革を使う際、ボードに巻き込む部分の革の厚みを薄くするために、ペアリングナイフを使ってすく。いくつか種類があり、刃先 が直線のイギリス式、刃先が丸いフランス式。用途はどちらも同じである。

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2010年11月01日(月)

10月29日に江戸東京博物館においてJHK(情報保存研究会)と(財)日本図書館協会様共催による第四回資料保存シンポジウム「デジタルアーカイブの最 前線-現状と未来-」が開催されました。今回はJHK発足10周年を記念し、初の試みとして会員企業によるプレゼンテーションを行ない、弊社は「マイクロ 化・デジタル化のための原資料の解体・復元・容器収納」を発表しました。企業展示ブースには、例年以上に非常に多くのお客様にお越しいただき、貴重なご意 見を直に伺うことができ大変勉強になりました。厚く御礼申し上げます。なお、弊社プレゼンテーションは後日ホームページに掲載を予定しています。

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2010年10月22日(金)

中国文化遺産研究院(北京)での「シルクロード沿線文化財保護修復人材育成プログラム」における当社スタッフの講義と実演。このプログラムは日・中・韓の 協力の下に東京文化財研究所文化遺産国際協力センターと中国文化遺産研究院教育トレーニングセンターが共同で企画運営するもので、5年間で100人を超す 中国人の研究者や技術者を育てる計画。シルクロードを逆にたどる形で、日本の技術が、 中国に伝えられる。弊社は今年で3年目、「文化財の保護容器ーその特性と機能ー」をテーマに、実技コースでは4日間で17種類のアーカイバル容器を作る。

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2010年10月15日(金)

先週に続き、韓国学中央研究院から来ている李珍嬉さんの保存容器部門での研修の様子。保存容器の基本的な構造と機能、制作に使う素材や道具を、箱づくりを通して学ぶ。アーカイバル容器への収納が、保存修復計画のひとつであることを理解してもらう。

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2010年10月07日(木)

韓国学中央研究院から研修に来てい る李珍嬉さん。9月27日から3週間の日程で、近現代資料に対する保存修復処置を一通り行う。同研究所は来年、新施設への移動を控えており、リーフキャス ティング、Bookkeeper、エンキャプシュレーターなどの機器導入を検討中。実際に処置を行うことで機器の使用目的・方法を学ぶ。

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2010年10月01日(金)

大判青焼き(シアノ)図面を収納するため、特注のアーカイバルクリアホルダーを作製した。超音波でシールドしたシートに間紙とガス吸着シートを挟み、これを筒箱に収めた。角型に作られた筒箱は、収納スペースに合わせて平積みや縦置きができるのが利点だ。

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2010年09月24日(金)

コンサベーションで使用する様々な針。資料の形態や厚み、用途に応じて使い分ける。使用する針によって作業効率や仕上がりに差が出るため、事前の針選びがポイントとなる。

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2010年09月16日(木)

鉄扇を入れる容器。現状の保存を改善するため、錆の原因となる大気中の腐食ガスを吸着・中和する機能を持つフィルムを容器に組み込む形式を考案した。扇型にくり抜いたシンク型トレイで鉄扇を固定し、スライドさせれば展示も可能。扇に直接触れずに移動することができる。

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2010年09月09日(木)

ブックコンサベーション・レッスンの続き。今回のレッスンでは、一般的なくるみ製本を手始めに、上級編として綴じに支持体を用いた革装丁本も作製した。このようなサンプル本作りによって、座学で知り得た製本構造を体感的に理解することができる。

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2010年09月02日(木)

切れ味が悪くなっていた押し切り機のメンテナンス。「刃研ぎ」を終えた巨大な刃が、熟練の職人さんの手により手早く設置されていく。摩耗した刃先も再生し元通り。銀色の地金が見え、感動の切れ味が蘇った。

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2010年08月26日(木)

社内の人材育成の一環として行っているブックコンサベーションのレッスンの様子。基本的な本の構造や歴史といった座学と、テキストブロックの製作から表紙カバーまでの工程を一通り行う実技である。この日は、括構造の理解から括の製作、綴じまでを行った。

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2010年08月19日(木)

箱の身より蓋の方が高い被せ箱。重量のある作品を出し入れしやすくするため、身の背丈を低くし、蓋の中にすっぽり入るようにした。持ち上げた時に蓋が落ち込まないよう、蓋の内側にストッパーを付けた。

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2010年08月12日(木)

例年ご好評をいただいている、暑中お見舞い用の手拭いが完成。年に二回、正月と夏の時期に日頃お世話になっている方々にお渡ししている。ちなみに今回は、6月に株式会社へと改組したことを受けてのデザインとなっている。

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2010年08月05日(木)

先週に続き、韓国ソウルへの出張の内容を紹介する。以前弊社に見学に来られた鄭 喜 樹さんが勤務する韓国中央図書館のコンサベーション施設や書庫を見学させていただいた。新しく整った設備や独自開発の機器の数々、人材の育成などの課題は あるというが、未来への熱意を感じることができ、大いに刺激を受けた。

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