今日の工房 2010年

週替わりの工房風景をご覧ください。毎日こんな仕事をしています。

2010年07月29日(木)

今週から2回にわたり、韓国ソウルへの出張(7月15~20日)の内容を紹介する。弊社での研修予定がある李珍嬉さんが勤務されている韓国学中央研究院を 7月19日(月)に訪れた。研究院内の「蔵書閣」にある修復室や書庫を案内していただき、お話を伺った。見学後には韓食をいただきながらの交流会も。来年 に控える新施設への移動準備等でお忙しいなかの丁寧なご対応、ありがとうございました。

続きを読む

2010年07月22日(木)

掛軸を巻かずに平らに伸ばしたまま平置き保管するための大型容器を作製。内箱底部分に両端の軸先を固定するための平紐を取り付けた。また掛け紐(掛緒)が くる位置に留め具を付け、引っ掛けられるようにした。これで資料が箱の中で動くことなく、また巻き癖がつかない形で保管する事ができる。

続きを読む

2010年07月15日(木)

7月9日に、財団法人日本聖書協会「聖書図書館開館30周年記念講演会」が開催された。池田裕氏(筑波大学名誉教授)による「聖書図書館―その成り立ちと魅力」とともに、弊社の木部が「歴史的聖書の発見・保存修復・デジタル化」について講演した。

続きを読む

2010年07月06日(木)

iPadを導入した。社内の情報運用ツールとして、また講演会でのプレゼンテーションや自社ウェブサイトのコンテンツ運用管理にも。様々なシーンでの活用を図る。

続きを読む

2010年07月01日(木)

本に被せるポリエステル製ブック・ジャケット。アメリカ議会図書館考案「Boxes for the Protection of Books」 のものを参考にして作成。今回はレッドロット現象が進んだ革装本資料に対し、天地の小口から破片や粉がこぼれないよう蓋を付けた。これにより、他の資料に 汚れが及ぶことを防ぎ、表紙を直接触らずに扱うことが可能となる。また、蓋の挿入部のフィルムは二重構造にしているため、表紙表面を傷つけることはない。

続きを読む

2010年06月24日(木)

糊を炊く。小麦粉デンプンに逆浸透膜(RO)水を加えたものを、粘りがでるまでかき混ぜながら煮る。炊き上がったものを冷水につけてから馬毛の漉し器で漉 し、最後にヘラや刷毛で練るとコシのある良い糊ができる。IHクッキングヒーターならガスや火を使わないため、資料を扱う作業場でも安全。

続きを読む

2010年06月16日(水)

今月12,13日に岐阜市の長良川国際会議場で第32回文化財保存修復学会が開催された。弊社は保存容器の展示を行い、多くのお客様とお会いしてご意見をうかがう貴重な機会を得た。その他、研究発表の見学や懇親会での情報交換など、充実した2日間となった。 弊社ブースにお立ち寄りくださった方々に心より御礼申し上げます。

続きを読む

2010年06月10日(木)

社内で箱研と称して定期的な勉強会を発足。弊社保存容器のバックボーンのより深い理解のため、国内外の様々な文献を参考に、資料保存の歴史やその中での保存容器の位置づけと発展を学んでいく。

続きを読む

2010年06月03日(木)

パンチングクレードル(Punching cradle)。綴じ穴をあけるときに使う受け台で、括の中央を開いて台に置き、所定の位置に穴をあけていく。これを使うことで、括の中央から外側にまっ すぐ穴をあけることができ、各括の穴の位置が揃い、仕上がりがきれいになる。

続きを読む

2010年05月27日(木)

6月12,13日に岐阜市で開催される文化財保存修復学会に出展するための準備。配布用のカタログや展示サンプルの確認をした。美術館、博物館での需要が高い大型保存箱やアーカイバルクリアホルダーのほか、ガスバリア性と調湿性に優れた「新きりなみ」も紹介する予定だ。当日ご来場される方はぜひお立ち寄りください。

続きを読む

2010年05月20日(木)

文献の整理作業。逐次入手した国内外のコンサベーション関連の文献をデータベース化するために、1件ずつ番号を振りながら入力し、直近の2009年まで完了。薄い文献はそのままでは自立しないので、専用の保存容器にまとめて納め、取り出しやすくしている。

続きを読む

2010年05月13日(木)

アーカイバル容器部門の模様替え。保存容器のサンプル棚や製作に使う道具をまとめて置ける棚を新設。すっきりと見やすくなり、かゆいところに手が届く。大型の箱を作るための十分なスペースも確保できた。

続きを読む

2010年05月06日(木)

新たに購入した大理石の板。革すきを行う場合、ゴム板のような柔らかい素材の上で革をすくと、刃物が引っかかったり革が滑ってすきづらく、革も刃も痛めて しまう。大理石を革すき台として使うと、革と大理石との吸いつきが良いので滑りにくく、無駄な力がかからず仕上がりもきれい。

続きを読む

2010年04月30日(金)

一枚ものの大きい図面資料を収納するため1300mm×900mmという特注サイズのアーカイバルクリアホルダーを作る。紙力が弱った資料でも薄い不活性ポリエステルフィルムで挟むことで資料を傷めることなく取り扱える。脱酸性化処置ができない資料のためガス吸着不織布が挟み込んであり、保護性・長期安定性が向上した。

続きを読む

2010年04月22日(木)

今年度のCSSのテーマの一つ「再反応型接着紙による裏打ち」。セルロースエーテル類の接着剤と薄い和紙(楮)で作成した接着紙を、アルコールで反応させ裏打ちする。処置に水を使用しないため、水分によって著しく変形してしまうトレーシングペーパーや、水に敏感なイメージ材料が使われている資料にも適応できる。詳細については近日中に「スタッフのチカラ」で。

続きを読む

2010年04月15日(木)

大型の絵画作品を収納する保存容器を作る。形は台差し箱であるが、平紐を箱の上側で結び、垂直に立てて保管できる。箱内部にL字スペーサーと綿布団を取り付け、彫刻が施された装飾額装を包み込む仕組みになっている。

続きを読む

2010年04月08日(木)

処置で使う水を作るRO(逆浸透膜)装置。不純物が入った水道水そのままではあとあと変色等の問題が起きたり、正しい化学的な試験ができない。弊社では全ての水をこの装置で作っている。

続きを読む

2010年04月01日(木)

3月25日に神奈川県立公文書館で開催された神奈川県歴史資料取扱機関連絡協議会(神史協)研修会での弊社スタッフによる「歴史資料の保存方法と修復技術–脱酸性化を中心に」の講演風景。文書資料への脱酸性化の可能性、効果そして限界について。

続きを読む

2010年03月25日(木)

髷をかつら台ごと収納するための大小さまざまなつづら式保存箱。小さいサイズのものは、長さの違うヒモを十字に取付け、蓋上部で結び目が重ならないようにした。側板が簡単に外せるので、収納したものを安全に取り出せる。

続きを読む

2010年03月18日(木)

コンサベーションで使用する様々な紙。処置のどの工程で、どのような紙を使ったのかを明確にするために、お客様には報告書とともに「使用紙見本」を提出する。サンプルは上辺だけを台紙に貼り、厚みや質感を手で触って感じていただけるようにしている。

続きを読む
ページの上部へ戻る