今日の工房 2013年

週替わりの工房風景をご覧ください。毎日こんな仕事をしています。

2013年02月21日(木)

銅像を収納する保存容器を作る。既存の木箱にガス性の酸を感知する薬剤を染み込ませた紙片(A-Dストリップ)を入れると、6時間後に元の青色が緑色に変色した。木箱の組み立てに使う接着剤、もしくは木そのものから有機酸が放出し、箱の中が酸性雰囲気であることが判る。新たな保存容器は錆の原因となる腐食ガス吸着機能と防湿効果をもつ「新きりなみ」仕様となっている。銅像は綿布団を敷き詰めたシンクに納め、元の箱とともに収納した。

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2013年02月15日(金)

B0サイズ(1030×1456mm)用アーカイバルクリアホルダーの 作製。ハンディタイプの超音波溶断機で長距離をシールドしようとすると、手元が安定しないため溶断面が歪んだりシールミスなども起きやすい。そこで専用の 治具に装着すると、これだけ大きなサイズでも確実な加工が出来て、仕上がりも綺麗。大型の地図や図面のエンキャプシュレーションをする際にも活用できる。

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2013年01月31日(木)

貴重書のラベル・テープ除去についてのリーフレットを作成。図書ラベルや、本のヒンジなどを修理する際に使用された粘着クロステープは、経年による変色やべたつきが起きたり、資料の破損を拡大させる場合がある。弊社でも除去のご相談を受ける機会が増えてきている。リーフレットは近日中に刷り上がる予定で、 ホームページにも掲載します。

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2013年01月24日(木)

個人の方の遺品(モノ資料)のコレクション用に製作した保存容器。収蔵庫内の引き出しに混在していた様々な資料を、分類・整理するために容器に仕切りを設けた。高さのある資料は個別に壁で囲い、平たく薄い資料は上げ底にして取り出し易くした。

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2013年01月17日(木)

原資料のマイクロ化・デジタル化に伴う解体・復元・容器収納作業。資料を代替化のために撮影する際、安全に撮影するのに必要な見開き具合を確保するのが困難な場合、予め解体を行う。撮影後は、再製本や新規表紙作成による綴じ直し、あるいは保存容器への収納を行う。いずれの行程も所蔵者様、撮影業者様、弊社の3社で事前に方針を決める。画像は簿冊(合冊製本)、タイトバック(本体の背と背表紙が接着された構造)の革装丁本、金属による平綴じの小冊子の形態の解体前、解体後、復元後、容器収納の例。

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