今日の工房 2014年

週替わりの工房風景をご覧ください。毎日こんな仕事をしています。

2014年07月11日(金) 慶応義塾大学三田メディアセンター職員の方々の工房見学

慶応義塾大学三田メディアセンターの職員の方々6名が弊社へ見学にいらした。保存容器部門においては、新商品・新技術のご案内をはじめ、容器の制作現場を見て頂いた。修理部門においては、対象資料ごとの処置行程の解説や、最近の導入事例のご紹介を行った。カタログだけでは伝わりきらない弊社の作業現場をご覧頂き、より実践的な質疑応答を交わすことができた。

続きを読む

2014年07月04日(金)

沖縄県公文書館の方々2名への、5日間のコンサベーション技術の研修。保存全般や技術についての考え方や理論のレクチャーとともに、主として近現代の公文書を対象にした処置前のチェックや試験、クリーニング、酸性紙の脱酸性化、インク焼けの抗酸化など、一通りの処置工程を実践した。近日中に研修報告を頂き、掲載できる予定です。

続きを読む

2014年06月26日(木)

篆刻印と付属の木箱を仕切り分けして保管する保存容器。形状が様々な篆刻のタテ・ヨコ・高さに合わせた穴を専用のトレイに設けた。木製の篆刻と付属の木箱から発生する有機酸ガス対策のため、「汚染ガス吸着シートGasQガスキュウ」で資料を包んだ。

続きを読む

2014年06月20日(金)

スタッフ1名が5月より新しく加わりました。現在は基本的な保存容器製作の習得と修理技術の習得に励んでおります。いずれは皆様とお目にかかる日もあるかと存じます。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

続きを読む

2014年06月09日(月)

6月7日、8日の両日、明治大学アカデミーコモンにて第36回文化財保存修復学会が開催されました。ブースではアーカイバル容器のほか、「防カビ・殺虫ができる無酸素パックMoldenybeR」、「ドライクリーニング・ボックス」、新製品「汚染ガス吸着シートGasQガスキュウ」を出展しました。特に「GasQ」は「文化財保存容器としての桐箱使用におけるリスクと改善の一事例」の発表もあってか沢山の方がブースに訪れて下さいました。

続きを読む

2014年05月29日(木)

大学の研究室で所蔵されている数百本分のTACフィルムに汚染ガス吸着シート「GasQガスキュウ」を提案した。フィルムは1950年代に撮影されたものだが、それぞれノンバッファー紙のフォルダに挟み低温倉庫に収納されていたこともあり、状態は比較的良好だった。今後のガス対策としてGasQ製封筒に収めキャビネットに収納した。

続きを読む

2014年05月22日(木)

蛍光灯用のUV遮断フィルム。工房環境改善の一環で、清掃を兼ねた定期点検を行っている。紫外線強度計でUV値を測定して抑制効果を確認。防災対策として、ガラス飛散防止のため被せるタイプのカバーを取り入れている。

続きを読む

2014年05月16日(金)

染織品を中性紙管に巻いたまま収納するための箱。巻かれた染織品と紙管の重量で歪みが起きないように強度のある2連結タイプの軸受けを作成した。紙管を固定することで染織品が箱の底に接触し圧力がかかることもなく取り出しも簡単にできる。

続きを読む

2014年05月08日(木)

お客様の資料をお預かり・ご返却する際の運搬の例。遠方のお客様の貴重資料で、運搬者の手元から離すことができないものに対し、資料を格納したジュラルミンケースを飛行機の機内に着席させている(一番左)。資料のご返却時、無酸素パックのモルデナイベに収納し、梱包することで、運搬中に防カビと殺虫を行っている(右3枚)。

続きを読む

2014年04月24日(木)

A1サイズを超えるタトウフォルダーを150枚ほど製作することになり、専用の傾斜作業台を考案した。90cm以上のボードをテープで繋ぐ作業は、平たい机の上で行うのに比べ格段に効率が上がり、体への負担も軽減された。日常的な作業の改良や道具の工夫も大切な仕事である。

続きを読む

2014年04月17日(木)

ブックシュー付きの保存容器。大型本を縦置きすると、自重で本体がチリの高さ分下がってヒンジ部に負担がかかり、破損の原因となる。そのため、チリの高さに合わせてボードを敷き、靴(shoe)をはかせるように本体を支える。実際の処置の一環として行った事例を近日中にホームページに掲載する予定です。

続きを読む

2014年04月11日(木)

保存容器への資料の収納作業の様子。陶器等の壊れやすい資料は1点ずつ綿布団で包み、寸法に合わせて仕切りを設ける。また、大型の重量物や貴重な品は個別に箱に入れ、分類ごとにまとめ箱に収納する。

続きを読む

2014年04月03日(木)

年度末の慌ただしさからようやくいつものペースに戻りつつある工房。弊社の周りの桜はもう満開を迎えている。さて、新年度を迎え弊社では正社員を募集しております。詳しくはこちらをご覧下さい。

続きを読む

2014年03月27日(木)

木製のタバコケースを収納する保存容器。容器内部での擦れを極力抑え、更に蓋を開けた際に資料が見えるようにとの依頼。エンキャプシュレーションで使用する不活性ポリエステルフィルム製のタトウで資料を包み、それを予め容器に収めた穴の開いたトレーに嵌め込む。取り出す際はトレーごと引き出すことで、資料へ余計な負担がかからない。

続きを読む

2014年03月20日(木)

修理作業中の撮影風景。各工程で写真撮影を行い作業記録を取る。処置報告書(ドキュメンテーション)を作成する際は、作業の工程、処置技術、使用薬剤・材料についての解説と共にこれらの画像を添付する。

続きを読む

2014年03月13日(木)

全長3メートルの巨大な巻子を収納するための大型箱。長尺でも反らずに軽量でかつ十分な強度のある構造になっている。フラップ部は角を潰さずスムーズに差し込める形に工夫した。箱の中で巻子を包み込むように支える綿布団を敷き完成。

続きを読む

2014年03月06日(木)

洋装本の修理に使う自社製のスロッティング・マシーン。表紙の芯材に回転刃で溝を切り込み、この溝に、本の本体背に貼られて両側に飛び出すハネや、綴じの支持体を挿入する。外れた表紙の再接合が、元の表紙や見返しを傷めることなくきれいにできる。挿入するハネなどの厚みに合わせた刃の交換や、表紙芯材の厚みに合わせた刃の高さ調整も可能。また足元スイッチにより作業が両手フリーでできる。スロット構造の図はMarion, K. et al. ed. “Conservation of Leather and Related Materials,” 2005, p.238から。

続きを読む

2014年02月27日(木)

映画フィルムを収納するためのタトウ式保存箱。フイルムの直径は10cm以下で、箱も書籍用のものと比べてみると非常に小さく、弊社で製作する箱の中でも最小の類である。これらの箱が散逸しないよう、棚はめ込み式保存箱にひとつにまとめて収納する。

続きを読む

2014年02月20日(木)

補修に使用する和紙の短冊。一定幅のボードに和紙を巻き取り、上下の辺をホチキスで固定しておく。これを必要な幅でカットして短冊を作る。ごく薄い和紙の短冊も、ボードに固定されていると絡まりにくく扱いやすい。なお、この補修紙の場合は極薄なので水切り喰い裂きにはしない。

続きを読む

2014年02月13日(木)

七段飾りの雛人形用の保存箱。依頼主の希望で毎年の雛祭りの飾り付けの際に管理し易いように、雛段の段数ごとに人形と装飾品をまとめて収納できる。箱の持ち運びを考慮して、仕切り付きの箱を3段に重ねてつづら箱に収納する構造にした。

続きを読む
ページの上部へ戻る