今日の工房 2021年 9月

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2021年9月3日(金)資料のデジタル化にともなう事前処置について

資料のデジタル化は資料サイズ、状態に応じて撮影方法を選択しますが、中には劣化が進み取り扱いしづらく撮影時に損傷する恐れのあるものや撮影に不向きな形態の資料があります。こうした資料はデジタル化作業を行う前に撮影に耐え得るレベルまでの必要最低限の安定化処置を行なっています。

 

例えば、巻き癖や折れ癖のついたポスターや図面は無理に広げると破れや裂けなどの破損が生じてしまいます。また、折れやシワによって文字や画像が不鮮明になったり、あるべき情報が写っていないといったことが起こるためフラットニングによって本紙を伸展させます。折り目に沿って大きく切れているものは和紙で修補します。

 

和装本や簿冊、合冊製本された雑誌や新聞に対して行う事前処置として特に多いのが見開き具合を改善するための解体処置です。綴じが内側に入り込んで文字が隠れてしまっているものや厚みがあり開きが悪く撮影の際にノド元の文字がゆがんでしまうもの、本紙が折れたままの状態や封筒に手紙が入ったままの状態で綴じられた資料は綴じを外して一枚ずつの状態になるよう解体します。

 

資料の状態に応じた事前処置は画像データの品質を向上させるとともに撮影による資料への物理的な負担を減らすことに繋がります。 

 

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