今日の工房 2018年

週替わりの工房風景をご覧ください。毎日こんな仕事をしています。

2018年11月7日(水)アーカイバル容器のカタログを改定しました。新製品ラインアップも充実。

アーカイバル容器のカタログをこのほど改訂いたしました。汚染ガス吸着シートGasQ、新薄葉紙Qlumin(くるみん)、無酸素パックモルデナイベ、ドライクリーニングボックスといった保存用品が加わり、一層充実した内容となっています。また、アーカイバルバインダーや棚はめ込み式保存箱といった定番商品もリニューアルした姿でご覧いただけます。今回より、裏表紙に弊社ホームページのQRコードを掲載しておりますのでご利用ください。

 

新カタログの電子版(PDF)はこちらからダウンロードしていただけますが、印刷版(紙媒体)をご希望の方は、ホームページ右上の「お問い合わせ 資料請求」からお申し付けください。

2018年10月31日(水)第20回図書館総合展が開催されています。期間は明日11月1日(木)まで。

アーカイバル容器部門では、「ドライクリーニング・ボックス」、無酸素パック「Moldenybeモルデナイベ®」、汚染ガス吸着シート「GasQガスキュウ®」、のほか、新商品「新薄葉紙Qluminくるみん™」を出品しております。紙の両面がなめらかで、紙資料にかぎらず、デリケートなものの保存に最適です。ぜひお手にとってご覧ください。

 

修理部門のスタッフも常駐しております。修理に関することはもちろん、保存方法のお悩み、費用や期間など、お気軽にご相談ください。

 

なお、今年から「Art Museum Annuale 2018──美術館に関わる全ての人々のための総合展」が併催されています。弊社では美術館様向けの製品も取り扱っております。美術館に関する方々も、どうぞお立ち寄りください。

 

ブース番号42にて、皆様をお待ちしております。

 

 

第20回図書館総合展

2018年10月24日(水)和装本の中綴じに用いる紙縒り(こより)をつくる。

中綴じとは、表紙を綴じつけるまえに、本紙部分だけを紙縒り(こより)で綴じる作業です。和紙でできた紙縒りはやわらかさと強靭さを併せ持ち、綴じあがりの最後に叩いて潰すことで結び目がしっかりとしまり、表紙をつけた際もふくらみが目立ちません。

 

和装本の中綴じに使用する紙縒りは社内で1本1本手作りしていますが、指で縒って作るのは時間がかかる上、意外とコツのいる作業でもあります。しかし、身近に手頃な木の板があれば、どなたでも簡単に紙縒りを作ることができます。

 

長さ20~30㎝、幅3㎝程にカットした和紙を噴霧器で軽く湿らせた後、角を少し指で縒ってきっかけを作り、手に持った木の板を作業台にこすり合わせるように縒っていきます。最後に両端をピンと引っ張ってからよく乾燥させると、真っ直ぐでへたらないきれいな紙縒りが出来上がります。手で縒った紙縒りに比べて、少し固い仕上がりになりますが、早くて簡単、大量に作ることができます。

 

<関連リンク>
今日の工房 2017年3月15日(水)和装本(四つ目)を仕立て直す。

2018年10月17日(水)保管にも輸送にも最適な保存箱のスタンダード「ファイルボックスR」

ファイルボックスRは文書や書籍、ドッチファイル、封筒などをまとめて収納でき、保管場所移転などの場合にはそのまま輸送用の箱としてお使いいただけます。

 

持ち手穴にプラスチック製取っ手を使用しているので持ち運びやすく、重みで穴の周囲が破れる事もありません。積み重ねの荷重強度も高く、同じ箱であれば5、6段積み重ねる事ができます(80kg程度まで積載可能)。組み立て式キットでの販売なので、未使用の箱はパーツを平たいまま保管ができスペースをとりません。

2018年10月10日(水)私立大学図書館協会の和漢古典籍研究分科会で補修実演講座を担当しました。

私立大学図書館協会の和漢古典籍研究分科会が主催する古典籍資料の補修実演講座が9月25日(火)に中央大学多摩キャンパスで行われ、弊社スタッフが講師を担当しました。

 

講座では和漢古典籍の製本の中でも一般的な四つ目和綴じを取り上げ、構造の解説から、サンプルを用いて本体の中綴じ、表紙掛け(表紙の折込み)、外綴じといった一連の工程を行い、1冊仕立てる実習を行いました。また、古典籍資料の損傷で一番多く見られる、虫損で傷んだ本紙の修補なども体験していただき、虫損資料の中でも優先して修理すべき状態のものの見分け方や、今後の利用に合わせて修補箇所を選定する方法なども合わせて解説しました。

 

最後の質疑応答では、参加者から自館での修理事例のお話や、修理検討中の資料についての質問など、具体的な内容が多く寄せられ、私共にとっても大変有意義な時間となりました。ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。

2018年10月3日(水) 傷みやすい資料は、保存箱に収納する前に”包む”ことで、より安全に保存し、取り扱うことができます。

弊社では、様々な資料を保存箱に収納することをお勧めしていますが、脆弱でデリケートな資料は、箱に収納する前に資料を適切な素材で”包む”ことで、より安全に保存し、取り扱うことができます。

 

▶︎物理的に守る
ガラス乾板やレコードなど、表面がデリケートな資料は、中性紙のフォルダーに包んで箱に収納することで、箱内での接触や、塵や埃などによる物理的な損傷を防ぎます。痛みが激しく繊細な資料は、両面がなめらかな新薄葉紙くるみん™️を1枚のせたり、巻くことで、表面を保護できます。

 

▶︎汚染ガスを除去する
資料にダメージを与える、空気中の有害ガスを除去するには、GasQ ®シートで包みます。折りたたむことでクッション性が出るので緩衝材にもなります。

 

▶︎資料をより扱いやすく
背を解体してバラバラになった本や、簿冊や新聞などの重くて持ちにくい資料、また、紙力が低下してもろくなった資料も、包んだりはさんだりすることで、しっかりと資料を持つことができ、まとめて箱から取り出せるので資料の出し入れがしやすくなります。

 

資料の状態によって様々な方法をご提案できますので、ぜひご相談ください。

2018年9月26日(水)閲覧時の出納をし易くした浮世絵用保存箱の作製(専修大学図書館様の事例)

専修大学図書館様のご依頼で、浮世絵を収納する保存箱の作製を行いました。

 

対象の浮世絵は江戸後期~明治期の作品を中心に総数約1350点(物理点数600点弱)。同館では、これほどの数の浮世絵の収蔵ははじめてだったため、美術館や大学図書館を中心に情報収集を行い検討されたそうです。

 

浮世絵は保管・ 保存するだけでなく、後に閲覧利用を予定しているため、保存箱には下記のようなご要望をいただきました。

 

・1作品ずつ安全に館内の移動ができるようにしたい。
・閲覧要望があったときに、目的の作品に容易にアクセスできる構造にしたい。
・貴重書庫内に設置する専用書架1台になるべく全ての作品を収めるようにしたい。

 

そこで、1作品毎に収納する容器として、2つ折りの3Fフォルダーを提案。3Fフォルダは、画用紙ほどの厚みがあり、館内の移動であれば不安なく持ち運びができます。次に3Fフォルダを収納する保存箱には、書架から箱を出さずに資料にアクセスできる組み立て式棚はめ込み箱に、引き出し用トレイを付けました。1箱に収納する浮世絵の数は負担の軽減と取り出しやすさのため20枚にしました。

 

これを基本に担当の方々とやりとりを重ね、3Fフォルダは出し入れの際にフォルダの端の折れを予防するため、角を丸く加工し、棚はめ込み箱は浮世絵をより探しやすくするために、上からも取り出せるような蓋が上にも開く構造に変更しました。1枚絵以外に、軸物は軸受けをつけた巻子用台差し箱、画帖は1冊ずつスリムボックスに収納しました。

 

保存箱の収納を終えて、担当の方々から「作品毎にフォルダに収納すると重くなるのではと危惧したが、想定より軽くしっかりしており、館内の持ち運びに不安がない。」、「保存箱が積み重なっていても、上蓋の開け閉めができるので、中身の確認や出し入れがとても簡単にできる。」などの感想をいただきました。館内閲覧ははじまるのは少し先の話ですが、出し入れに心配がなくなったと評価をいただくことができました。

2018年9月19日(水)保存容器の製作のためのアルバイトスタッフを募集しています。

文化財や貴重資料を長期保存するための保存容器を製作するアルバイトスタッフを募集しています。ヘラやカッター、接着剤を使って箱を組み立てる仕事や、容器に収納する資料の採寸、納品の補助、資材の搬入や商品の梱包など、さまざまな仕事をお手伝いいただける方を募集しています。形や大きさの違う箱を一点ずつ手作業で完成させていく仕事ですが、ほとんどのスタッフが未経験から始めています。図書や博物資料の保存に興味のある方、手仕事や工作が好きな方はぜひご応募ください。

 

募集期間は9月28日(金)まで。詳しい応募方法は下記のサイトをご覧ください。

 

netTAMよりご応募の方はコチラ

indeedよりご応募の方はコチラ

2018年9月12日(水)新薄葉紙「くるみん」の紙ヒモ用小型ロール品を発売しました。

今年1月に販売を開始した新薄葉紙「Qluminくるみん」を紙ヒモ用の小型ロール品にした「くるみんのひも」の販売を開始します。

 

文化財や美術品を梱包する現場では薄葉紙は欠かせない存在であり、「包む」以外にも、緩衝材と資料を固定する「紙ヒモ」としてよく使われています。通常は大判の薄葉紙を、お客様が自ら細長く裂いて作るため、均一に裂けずに切れやすいヒモになったり、また長いヒモが必要なときは短いものを繋ぐなど、作るのにとても手間がかかるものでした。

 

「くるみんのひも」は幅150ミリ×100メートルのロールタイプです。スリット加工で仕上げているため切り口が綺麗で丈夫な紙紐が作成できます。扱いやすく、好きな長さでカットできるのが特徴で、大型品の梱包に限らず、破損した資料の固定や、小物用の緩衝材としてもご利用いただけます。「薄くても丈夫」、「スペースをとらずに、すぐに作れて、扱いやすい」、「大きな紙からカットしないので無駄なく作れる」等々と好評です。

 

◆販売形態と価格
・「くるみんのひも」幅150ミリ×100メートル 1本 3,000円
*別途消費税及び梱包輸送費を頂戴いたします。

2018年9月5日(水)NPO文化財保存支援機構が主催する実践セミナー「保護紙とその活用方法」で講義とワークショップを行いました。

NPO文化財保存支援機構が主催する平成30年度文化財保存修復を目指す人のための実践コースが8月23日(木)〜8月25日(土)にかけて東京国立博物館黒田記念館セミナー室で開催されました。3日目の基礎講座/WSでは弊社スタッフが「コレクションの保存用紙ー保護紙とその活用方法ー」というテーマのもとに、3時間にわたり講義とワークショップを行いました。

 

講義では文化財の「包材」に焦点を置いて、使われる素材や保存容器・包材の機能、国際的な品質規格などを解説しました。後半のワークショップでは、保存容器の「使いやすさ」という点をどう考えるかをテーマとして、素材の選定や形状を決める際のポイント、デザインや構造の設計などを、弊社での製造過程の一端を動画で紹介しながら解説し、最後に簡単な保存容器の製作実習を行いました。参加者からは具体的かつ踏み込んだ質問が多く寄せられ、私共にとっても大変有意義なセミナーとなりました。ご参加いただいた皆さま、まことにありがとうございました。

ページの上部へ戻る