スタッフのチカラ

東京学芸大学附属図書館様 耐震改修工事に伴う、貴重書のモルデナイベ収納、および資料・書棚のクリーニング

2015年10月23日

2015年5月に東京学芸大学附属図書館が約1年間の耐震改修工事を終えてリニューアルオープンした。期間中、工事はおおむね3階、2階、1階、地下の順に行われた。地下書庫の工事に先立ち、一部の貴重書約4,000冊の退避作業についてご相談を受け、工事による粉塵予防、および工事中の安全な保管方法として無酸素パック「モルデナイベ」が採用された。また、リニューアルオープン前には、貴重書約10,600冊と書棚のクリーニング作業のご依頼を受け、弊社スタッフが現地で業務にあたった。

東京学芸大学附属図書館 利用案内PDFより転載

退避作業

対象資料を無酸素パック「モルデナイベ」に収納し、地下書庫から搬出して、すでに工事の完了している3階の一室へと移動した。まず、折り畳みコンテナ内にモルデナイベのガスバリア袋をセットし、保存容器に入っている貴重書を棚から抜き出し、エージレス(脱酸素剤)とともに収納した。後日、エージレスアイ(酸素検知剤)を点検して無酸素状態であることを確認した。こうして、酸素濃度0.1%以下を3週間ほど保持させることで、薬剤を使用することなく殺虫処理を行った。さらに、工事が終了するまでの数ヶ月間、モルデナイベに収納した状態で、工事中の粉塵やガスの影響を予防しながら保管された。工事終了後は、再び地下書庫内へ運び込み、元の書棚へ再配架を行った。

資料および書棚のクリーニング

クリーニング対象である貴重書約10,600冊が配架された書棚には、工事による粉塵予防のため汚染ガス吸着シート「GasQ」がかけられており、シートの上に粉塵の堆積が確認された。また、一部、隙間から入り込んだと思われる粉塵、経年によるチリやほこりの堆積も見られた。資料形態は和装本、洋装本、小冊子などがあり、一点ずつ外装(おもて表紙、うら表紙、背、天地、前小口)のクリーニングを行った。その後、書棚を清掃し元の位置に再配架した。

東京学芸大学附属図書館:http://library.u-gakugei.ac.jp/
利用案内PDF:http://library.u-gakugei.ac.jp/notice/20150507.pdf [accessed : 2015/09/18]

 

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