今日の工房 

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2019年2月6日(水)東京文化財研究所様からのご依頼で、閲覧や資料複写時の支持具を安定した品質のフォーム材で作成。

東京文化財研究所文化財情報資料部に所属する研究員様が進めている科研費課題[※1]の一環で、同研究所資料閲覧室の閲覧机や複写台で使う、脆弱な資料を閲覧・撮影するための支持具を作成した。

 

支持具の盤面はAZOTE®(エイゾート)[※2]と呼ばれる文化財保護用のフォームマットを使った。マットは湾曲や折れ曲がり防止のため中性紙の厚紙に貼り合わせた。表地がグレー、裏地が黒のリバーシブル構造になっているのが特徴で、撮影した画像の用途等に合わせて地の切り替えが可能。複写台の幅と奥行きに合わせて設計されているため撮影台のスペースを有効に使え、資料がきれいに撮影できのせたまま安全に移動できる。

 

[※1] 科研費課題「ポスト1968年表現共同体の研究:松澤宥アーカイブズを基軸として」研究代表者 橘川英規氏(東京文化財研究所文化財情報資料部)

 

[※2] AZOTE®(エイゾート):文化財保護用のフォームマット
ポリエチレン樹脂を特殊発泡させたフォームマット。一般的なフォーム材の製造には化学発泡剤が使われており、発泡体に残留したホルムアルデヒドやアンモニア系のガスが接触した資料に腐食や染みを起こす原因となることがある。AZOTE®は化学発泡剤を用いない超臨界窒素ガス発泡方式で製造され、有害ガスを放出する危険がない素材。また純粋なポリエチレンが原料なので対候性や耐薬品性も高く、一つ一つの気泡が均一なため物理的強度が高く耐水性にも優れている。ヨーロッパ諸国の博物館・美術館では壊れやすい美術品や資料の収納・梱包、引き出しや箱のライニング、額装など 多目的に使われている。その他、精密機器や軍需品など様々な分野での輸送にも採用されている。PAT(ISO18916:2007長期保存用包材のための写真活性度試験)もパスしており、直接資料に長期間接しても問題のないことを確認している。

 

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