今日の工房 2021年 7月

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2021年7月19日(月)横浜英和学院様所蔵の卒業アルバムのドライクリーニング、保存容器への収納

横浜英和学院は1880(明治13)年にアメリカの女性宣教師H.G.ブリテンにより横浜山手の居留地に女学校として創立されました。1886(明治19)年には校名を「横浜英和女学校」と改めました。その後、生徒数の増加に伴い、1916(大正5)年に現在地の横浜市蒔田に移転しました。戦争の影響などでの幾度かの校名変更を経て、2014年(平成26年)の中学高等学校と青山学院大学との提携を機に、2016(平成28)年に校名が青山学院横浜英和中学高等学校となり、2018(平成30)年には中高男女共学化となりました。 
▪学院の沿革:横浜英和学院ホームページより抜粋 https://www.yokohama-eiwa.ac.jp/
 
同学院では、横浜英和学院の歴史に関する文書、写真、記念品のほか、卒業生寄贈資料の卒業アルバムを、大切な歴史資料として収集・保存を行っています。今回、2020年の創立140周年記念事業の一環で、1910(明治43)年~2019年(令和元年)までの卒業アルバム約100冊の内、カバーのない約80冊分のドライクリーニングと保存容器への収納を行ないました。これらの卒業アルバムは、スチール製の引き戸付きキャビネットに収納されていましたが、アルバムの外装、特に小口に経年によるチリやほこりの堆積が見られました。 
 
卒業アルバムは作られた時代によって様々な形態があります。1980年代以前の古い卒業アルバムの特徴として、外装に布クロスやビニールレザーが使われていたり、綴じ紐・金具、台紙の厚紙、プリント写真、手書き文書(インク、墨書き)の貼り込みがあるなど、さまざまな材料が複合してつくられていることが挙げられます。構造的に見ると、写真が台紙に貼られていたり、三角コーナーで留められていたりするので、書籍や冊子にくらべ「隙間」が多く、内部にまで細かなチリや埃が入りやすいといった特徴もあります。そのため、クリーニングする際のポイントとして、各ページののど、そして写真の縁や画像面もクリーニングすることをお勧めします。 
 
クリーニング作業では、ブラシノズルを装着したHEPAフィルター付き掃除機とクリーニングクロスを使い、アルバム外装と本体内部のチリやほこりを除去しました。スチール棚は、消毒用エタノールを含ませたペーパータオルで拭き取って清掃しました。 
 
酸性台紙に貼られた写真は、台紙から発生する酸性物質の影響で、画像面の銀鏡化、退色が生じるため、新薄葉紙くるみんで台紙サイズに合わせた間紙を作りました。ページごとに挟むことで酸性台紙の影響から画像面を保護します。 
 
クリーニング処置を行い各頁に間紙を挟んだアルバムは、一点毎に採寸しタトウ式保存箱へ収納しました。保存箱の背に発行年度を印字したラベルを貼付し、キャビネットへ発行年度順に再配架しました。 
 
本事例掲載にあたり、横浜英和学院理事長の伊藤美奈子様に多大なるご協力をいただきました。誠にありがとうございました。 
 
 
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