今日の工房 

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2021年8月20日(金)長さ4m超の水引幕を平置き保管するための、大型保存箱

神社の祭礼の出し物として使われる「笠鉾」の胴体部に巻く水引幕を収納する保存箱の製作依頼を受けました。水引幕は豪華な刺繍が施された飾り付け用の幕で、広げると全長が4mを超える物もあります。幕の刺繍や布地の保護のため、なるべく折り畳まずに平置きで保管ができるよう幅1.1m×長さ4.3mの大型の保存箱を製作することになりました。

 

保存箱の身は持ち運びの際にたわみや歪みが起きないよう壁を6重に積層し補強をしています。また納品先での搬入通路を通るためには荷物の長さを3m程度に収める必要があり、保存箱の身を半分に折り畳んだ状態で輸送ができる箱の構造を考案しました。箱の身は収蔵庫内へ搬入後畳んだ状態から開いて箱の形に戻し、箱中央(折り目部分)の壁の切断箇所を固定するため、アルミ板の留め具を壁に埋め込みました。

 

蓋は取り外しを簡便にするため乗せ蓋式とし、全体を3分割にして、それぞれの蓋裏に四方桟を取り付けました。箱を積み重ねて保管するため、上からの荷重で蓋がたわまないように蓋の四方と中央にH型のアルミハカマを組み込み補強しました。水引幕を収納した箱は箱紐で結び蓋が不用意に外れないよう固定しました。

 

 

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