今日の工房 

週替わりの工房風景をご覧ください。毎日こんな仕事をしています。

2010年10月01日(金)

大判青焼き(シアノ)図面を収納するため、特注のアーカイバルクリアホルダーを作製した。超音波でシールドしたシートに間紙とガス吸着シートを挟み、これを筒箱に収めた。角型に作られた筒箱は、収納スペースに合わせて平積みや縦置きができるのが利点だ。

続きを読む

2010年09月24日(金)

コンサベーションで使用する様々な針。資料の形態や厚み、用途に応じて使い分ける。使用する針によって作業効率や仕上がりに差が出るため、事前の針選びがポイントとなる。

続きを読む

2010年09月16日(木)

鉄扇を入れる容器。現状の保存を改善するため、錆の原因となる大気中の腐食ガスを吸着・中和する機能を持つフィルムを容器に組み込む形式を考案した。扇型にくり抜いたシンク型トレイで鉄扇を固定し、スライドさせれば展示も可能。扇に直接触れずに移動することができる。

続きを読む

2010年09月09日(木)

ブックコンサベーション・レッスンの続き。今回のレッスンでは、一般的なくるみ製本を手始めに、上級編として綴じに支持体を用いた革装丁本も作製した。このようなサンプル本作りによって、座学で知り得た製本構造を体感的に理解することができる。

続きを読む

2010年09月02日(木)

切れ味が悪くなっていた押し切り機のメンテナンス。「刃研ぎ」を終えた巨大な刃が、熟練の職人さんの手により手早く設置されていく。摩耗した刃先も再生し元通り。銀色の地金が見え、感動の切れ味が蘇った。

続きを読む

2010年08月26日(木)

社内の人材育成の一環として行っているブックコンサベーションのレッスンの様子。基本的な本の構造や歴史といった座学と、テキストブロックの製作から表紙カバーまでの工程を一通り行う実技である。この日は、括構造の理解から括の製作、綴じまでを行った。

続きを読む

2010年08月19日(木)

箱の身より蓋の方が高い被せ箱。重量のある作品を出し入れしやすくするため、身の背丈を低くし、蓋の中にすっぽり入るようにした。持ち上げた時に蓋が落ち込まないよう、蓋の内側にストッパーを付けた。

続きを読む

2010年08月12日(木)

例年ご好評をいただいている、暑中お見舞い用の手拭いが完成。年に二回、正月と夏の時期に日頃お世話になっている方々にお渡ししている。ちなみに今回は、6月に株式会社へと改組したことを受けてのデザインとなっている。

続きを読む

2010年08月05日(木)

先週に続き、韓国ソウルへの出張の内容を紹介する。以前弊社に見学に来られた鄭 喜 樹さんが勤務する韓国中央図書館のコンサベーション施設や書庫を見学させていただいた。新しく整った設備や独自開発の機器の数々、人材の育成などの課題は あるというが、未来への熱意を感じることができ、大いに刺激を受けた。

続きを読む

2010年07月29日(木)

今週から2回にわたり、韓国ソウルへの出張(7月15~20日)の内容を紹介する。弊社での研修予定がある李珍嬉さんが勤務されている韓国学中央研究院を 7月19日(月)に訪れた。研究院内の「蔵書閣」にある修復室や書庫を案内していただき、お話を伺った。見学後には韓食をいただきながらの交流会も。来年 に控える新施設への移動準備等でお忙しいなかの丁寧なご対応、ありがとうございました。

続きを読む

2010年07月22日(木)

掛軸を巻かずに平らに伸ばしたまま平置き保管するための大型容器を作製。内箱底部分に両端の軸先を固定するための平紐を取り付けた。また掛け紐(掛緒)が くる位置に留め具を付け、引っ掛けられるようにした。これで資料が箱の中で動くことなく、また巻き癖がつかない形で保管する事ができる。

続きを読む

2010年07月15日(木)

7月9日に、財団法人日本聖書協会「聖書図書館開館30周年記念講演会」が開催された。池田裕氏(筑波大学名誉教授)による「聖書図書館―その成り立ちと魅力」とともに、弊社の木部が「歴史的聖書の発見・保存修復・デジタル化」について講演した。

続きを読む

2010年07月06日(木)

iPadを導入した。社内の情報運用ツールとして、また講演会でのプレゼンテーションや自社ウェブサイトのコンテンツ運用管理にも。様々なシーンでの活用を図る。

続きを読む

2010年07月01日(木)

本に被せるポリエステル製ブック・ジャケット。アメリカ議会図書館考案「Boxes for the Protection of Books」 のものを参考にして作成。今回はレッドロット現象が進んだ革装本資料に対し、天地の小口から破片や粉がこぼれないよう蓋を付けた。これにより、他の資料に 汚れが及ぶことを防ぎ、表紙を直接触らずに扱うことが可能となる。また、蓋の挿入部のフィルムは二重構造にしているため、表紙表面を傷つけることはない。

続きを読む

2010年06月24日(木)

糊を炊く。小麦粉デンプンに逆浸透膜(RO)水を加えたものを、粘りがでるまでかき混ぜながら煮る。炊き上がったものを冷水につけてから馬毛の漉し器で漉 し、最後にヘラや刷毛で練るとコシのある良い糊ができる。IHクッキングヒーターならガスや火を使わないため、資料を扱う作業場でも安全。

続きを読む

2010年06月16日(水)

今月12,13日に岐阜市の長良川国際会議場で第32回文化財保存修復学会が開催された。弊社は保存容器の展示を行い、多くのお客様とお会いしてご意見をうかがう貴重な機会を得た。その他、研究発表の見学や懇親会での情報交換など、充実した2日間となった。 弊社ブースにお立ち寄りくださった方々に心より御礼申し上げます。

続きを読む

2010年06月10日(木)

社内で箱研と称して定期的な勉強会を発足。弊社保存容器のバックボーンのより深い理解のため、国内外の様々な文献を参考に、資料保存の歴史やその中での保存容器の位置づけと発展を学んでいく。

続きを読む

2010年06月03日(木)

パンチングクレードル(Punching cradle)。綴じ穴をあけるときに使う受け台で、括の中央を開いて台に置き、所定の位置に穴をあけていく。これを使うことで、括の中央から外側にまっ すぐ穴をあけることができ、各括の穴の位置が揃い、仕上がりがきれいになる。

続きを読む

2010年05月27日(木)

6月12,13日に岐阜市で開催される文化財保存修復学会に出展するための準備。配布用のカタログや展示サンプルの確認をした。美術館、博物館での需要が高い大型保存箱やアーカイバルクリアホルダーのほか、ガスバリア性と調湿性に優れた「新きりなみ」も紹介する予定だ。当日ご来場される方はぜひお立ち寄りください。

続きを読む

2010年05月20日(木)

文献の整理作業。逐次入手した国内外のコンサベーション関連の文献をデータベース化するために、1件ずつ番号を振りながら入力し、直近の2009年まで完了。薄い文献はそのままでは自立しないので、専用の保存容器にまとめて納め、取り出しやすくしている。

続きを読む
ページの上部へ戻る